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インフレや金利上昇は忘れておけ:ゴールドマン・サックス

ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントのマイク・スウェル氏は、米金利が今後長い間低い水準にとどまると予想し、政策・市場の側面から解説している。


みんな、ゼロ金利が続き、この先2021-22年に(経済が)回復し、債券は完全に人気がなくなり、最終的にインフレ・金利上昇が起こるととても心配するだろう。
私はそんなことは何年も忘れておくつもりだ。

スウェル氏がBloomberg Opinionでバリー・リソルツ氏のインタビューを受けている。
スウェル氏は、それぞれの投資家にはそれぞれのリスク選好があり、規制上の制約があると説明する。
従来のフィクストインカム投資家が大きくオルタナティブや株式に投資内容を変更しているわけではないと話した。
希望的観測に基づく数合わせのためにやむにやまれずリスク資産にシフトする個人投資家は別として、保険会社や商業銀行は依然として債券を多く買わざるをえないという。
また、ゼロ金利の出口が想像さえできない日欧などの投資家からすれば、「米国の様々な市場で得られる2、3、4%の利回りはとても魅力的」だという。
こうした米フィクストインカムへの需要が、米金利を低位に据え置くことになるという。

世界中で超低金利を予想しており、今後数年のストーリーは利回りへの需要ということになろう。
また、FRBと喧嘩してはいけない。
これは重要な投資の定石だ。

スウェル氏は、FRBのスタンスを2つ挙げた。

  • 物価平均目標: 物価目標のオーバーシュートをある程度許容するほど長い間、低金利が維持されると予想される。
  • 完全雇用: 賃金の良い雇用を生み出すためには長期間の低金利が必要。

スウェル氏はこの2点からも、低金利継続の可能性が高いと予想した。

インフレを高めることがどれだけ市民にとって優先順位の高いことからはわからない。
(政策決定者にとっては優先順位が高いのだろう。)
むしろ、(雇用・賃金がともなわない場合特に)インフレは家計の首をしめる効果もある。
一方、雇用・賃金の方は、市民の厚生に直結する問題だろう。
(これは、インフレにとっても後押しとなるかもしれない。)
こちらの観点は政治的にも支持されやすいはずだ。
雇用・賃金を長い期間低金利で支えなければならないなら、利回りは低位のままとなり、資産価格を押し上げるのかもしれない。

低金利が継続するなら米財務省は50年債、100年債を発行すべきでは、と尋ねられ、スウェル氏は米国の日本化を思わせるような答を返している。

私が財務省だったなら、この水準なら1000年債を発行するね。・・・
長い期間で劇的に低い調達金利をロックできるんだ。
イールドカーブのさらに外側について、今よりたいして高くない利回りが可能なんだ。・・・
みんなが長生きするにつれ、より長期の資産の需要が高まるんだ。


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