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インドは世界経済のエンジンじゃない:ジム・ロジャーズ
2020年2月5日

ジム・ロジャーズ氏が、インドの政府・経済を完膚なきまでにコテンパンにやっつけたが、これが多くの国に当てはまりそうで耳が痛い。


モディ首相はやれることは何でもやるだろう。
選挙で勝ったのだから。
一部の人たちのために減税をやり、一部の人たちのために財政支出を増やし、財政を均衡させると言うだろう。

ロジャーズ氏が印Times Nowで、2020年度のインド政府予算についてコメントしている。

インドは投資への関心が高い国であり、ロジャーズ氏の人気も高い。
だから、なぜかロジャーズ氏に政府予算というフォーカスされた質問がなされるのだが、それに対するロジャーズ氏の答は極めて辛らつだった。
「これがインドの政治だ」と皮肉った上で、モディ政権の欺瞞を批判している。

「インドが財政均衡を実現するかと言えば、もちろんNoだ。
彼は長い間言い続けているが、予算を均衡させたことがない。
債務を削減したことがなく、毎年債務を増やしてきている。」

ロジャーズ氏の政府財政に対する一般的な信条は《小さな政府》を望むというものだろう。
財政均衡のために(増税ではなく)歳出を減らすべきと主張する。
それが結局は政府の効率を高め、政治家や官僚が私服を肥やすことを防ぐと考えているのだ。
近年、日本の消費税率引き上げを批判したのも、緊縮財政となることへの批判ではなかった。
増税ではなく歳出削減によって財政の均衡を図るべきとの主張だった。
放漫財政を望む人たちの一部に、消費増税反対だけを強調して伝聞する人たちがいたことは残念なことだった。

ロジャーズ氏は、インドが20-30年もの長い間、財政再建目標を達成できていないと批判を強める。

「私は外国人で、インドにはいつもがっかりし、モディ首相が財政赤字に対処すべきと考えてきた。
彼はそうするかといえばNoだ。」

ロジャーズ氏は、インドから期待を裏切られてきた。
モディ首相が就任した翌年の2015年9月、突然インド株をすべて売却したと表明し、市場を驚かせた。
理由は「何も起こらないから」だった。
改革・開放への期待が裏切られたことへの対応だった。

ロジャーズ氏のインド評は厳しい。
近年、しばしば自信過剰が垣間見えるインド人にピシャリとやっている。

すべての人がインドを世界経済のエンジンと考えているわけではない。
たとえば、私はそう考えていない。

ロジャーズ氏は、インドが「再び経済の素晴らしいダイナミクスを取り戻す可能性はある」と話す。
かつての歴史は実際にそうだったが、今のありようはダイナミックというよりは縁故主義のはびこる腐敗した経済だとあてつけている。

彼らはインドにとっての喫緊のニーズであるインフラのためにお金を使っていると言うが、同時に友達に補助金を上げるのも必要なようだ。


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