ウォール街

アクティブETFがないワケ

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ETFと言えば普通、株価指数連動型のパッシブ商品を思い浮かべるが、どうしてアクティブ型がほとんど存在しないのだろう。
そんな素朴な疑問を米Fund Strategyが解説している。


「主な理由の一つは、アクティブ・ファンドの運用者の秘密主義であろう。
ETFとして機能し、組成・償還を可能にするためには、アクティブ運用者はすべての保有資産を完全に開示する必要がある。
多くのアクティブ株式ファンドの運用者は、特にファンドに中小型株を組み入れている場合、投資内容の開示を嫌がる。
株式のポジションを積み上げ、売却する時にフロント・ラン* されることを恐れるからだ。」
(* 通常、証券会社によって売買注文の先回りをされ損させられること。
 この文脈の場合、主体は証券会社に限らないように読める。)

Fund Strategyは、第一の理由を運用者の秘密主義にあると考えている。
パッシブ運用であればポジションの変化は常に指数の組成の形で公表されている。
アクティブ運用の場合は、ファンド側が開示しない限り詳細はわからない。
詳細がわかってしまうと、第三者から狙い撃ちにされかねない。
(開示の相手・内容は限定しうるとは言え)ファンドの保有証券の四半期報告書13Fを継続的に即日提出させられるようなものだ。


Fund Strategyは、債券ファンドではアクティブETFが成功している例もあるとして、PIMCO時代のビル・グロス氏がローンチしたETFを挙げた。
債券ファンドでは個別銘柄の保有期間が比較的長く、幅広く分散されており、フロント・ランのリスクが株式ファンドほど大きくないのだという。

また、販売面でも問題があるのだという。
アクティブ運用ファンドの運用者は、ETFを出せば勝手に売れてくれると思い込み、マーケティングに熱心でない。
また、ファンドの営業担当もアクティブ・ファンドの販売となると素人だ。

米SECはアクティブETFの考え自体には賛同するものの、多くの注文をつけ、ローンチの申請を却下してきた。
運用者に完全な開示を求め、ETF価格と運用資産の間がディスカウントになっているか、プレミアムが載っているか公表するよう迫っている。
非上場の投資信託ならば運用資産の時価から基準価格が計算される。
しかし、ETFとなれば価格は市場の需給で決まることになる。

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