投資

やらないこと、気をつけること:ビル・アックマン

パーシング・スクエアのビル・アックマン氏が、自身の基本的な投資戦略・方針を語っている。


「世界最良の企業、容易に将来が予想でき、フリーキャッシュフローを生み出しており、独占力のある企業、ウォーレン・バフェットがいうように堀で守られている企業を買いたい。」

ベビー・バフェットと呼ばれることもあるバリュー投資家がThe Julia La Roche Showで、自身の投資方針を語った。

「生き残りのために資本市場にアクセスする必要のない企業。
つまり、事業計画を実行するのにいつも資金調達する企業はほしくない。
そして、バランスシートの強い企業、優れたガバナンスの企業を欲している。」

非常に理解しやすいオーソドックスな考え方だ。
バフェット氏の投資術を見聞きしたことのある人ならなおさらだろう。

これら条件はかなり高いハードルでもある。
アックマン氏は、多くの場合、条件のいずれかが欠けていると認めている。
その上で「事業の質」は妥協できないと語り、投資方針を簡略にまとめ直している。

最良の、超耐久性を備えた、成長企業で、保守的なバランスシートの企業を保有することだ。
そうした企業を魅力的な価格で買い、正しく経営・統治されるよう堅持することだ。
それだけ。
かなり単純だ。

どこを妥協したのかと思うほど、ハードルは高い。

アックマン氏は「投資はとても単純」と言い切る。
さらに単純にこれを実現する方法として「単にすばらしい企業を買ってなるべく長く保有すること」と説明している。
バフェット氏で言えばコカ・コーラなどであろうか。
当初「すばらしい企業」を間違えなければ、何十年も不労所得が入ってくるのも夢ではないのかもしれない。

アックマン氏は逆にやらないことも述べている。

株式のショートには手を出さず、コモディティへの感応度の高い産業を避ける。
そうすればうまくいく。

ヘッジファンドの定義とはいったい何なのだろうと思わせる言葉だ。

アックマン氏はもう1つ注意すべき落とし穴を指摘している。

注意すべきはディスラプション(既存事業を破壊する新技術)の可能性だ。
現在の世界は、テクノロジーが極めて動的な力を有する世界だ。


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