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まだ間に合うが、日々難化する:モハメド・エラリアン

アリアンツ首席経済アドバイザー モハメド・エラリアン氏が、FRBの金融政策正常化が遅れる場合のリスクについて語っている。

「良いニュースは、まだFRBが比較的秩序だったやり方でエグジットする余地が残っている点だ。
ただし、日々余地は小さくなっていく。
FRBが超緩和的金融政策を調整するとのシグナルを出すのが遅くなるほど、その余地は小さくなり、経済・市場・FRBの信認への短期・長期のリスクが大きくなる。」


エラリアン氏がBloombergで、FRBが早期に金融政策の正常化に着手するよう促した。

FRBは、経済が力強く回復する中でも金融緩和を継続し、今後も長く継続するとのメッセージを発している。
市場や人々の期待の悪化を防ぐためであろう。
金融政策正常化のサインを出すことを躊躇っている。
結果、一過性でないインフレが進む危険性、資産市場がファンダメンタルズから乖離する危険性が高まっている。

こうした心配が杞憂でない場合に何が起きるか、エラリアン氏は控えめに語る。

FRBがその余地を失った時に最終的に何が起こるかといえば、2013年5月のテイパータントラムと2008年のリーマン・モーメントの中間のようなものになるのではないか。
具体的には、テイパータントラムで経験したように、市場のボラティリティは上昇し、市場の機能不全のリスクがある。
これらが合わさり、経済回復の逆風となる可能性がある。
しかし、(リーマン・モーメントに追随するように)金融システム・銀行・決済システムの突然の停止を繰り返すことはないだろう。

債券ファンド最大手PIMCOの元CEOは、金融政策正常化の3つのシナリオについて、市場への影響を予想している。

シナリオ 当初の長期金利 内因性のフロー *1
タイムリーなエグジット 2.00-2.25% 最大
エグジットの遅れ 急騰 中間
早すぎるブレーキ 最も高い(急騰) 最小

(*1 「内因性フロー」とは外国人の買い、ALMのための買い等を想定し、金利上昇に対してスタビライザーとして機能するという。)

長期金利2.00-2.25%なら、市場は問題なく消化できる水準だろう。
この予想を信じるならば、FRBがうまくエグジットするなら市場の安定は保たれることになる。
今のところ急ブレーキを踏む気配は微塵もないから、エラリアン氏は《遅れないように》と言いたいのだ。


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