まだトランプの時代:ロバート・シラー

ロバート・シラー教授が、経済・市場に強気でないとしながらも、当面さらに拡大が継続する可能性を指摘している。


長短逆転したイールド・カーブへの懸念は最初は恐ろしく見えたが、劇的なことは何も起こらなかった。
だから、おそらくまだトランプの時代なんだ。

シラー教授がCNBCで、まだしばらく市場の活況が続く可能性を示唆した。
教授は好き嫌い関係なく社会・市場の思いを読み取ろうとする。
その教授に言わせると、トランプ政権が経済・市場を加速させてきたことは間違いないという。
しかも、減税のような政策だけでなく、インスピレーションを与えることで市場に影響を及ぼしたのだという。
大統領の弾劾手続きが不確実性を与えているとしつつ、大統領がそれを乗り越えれば、市場再上昇の一因になるという。
シラー教授は、現在がいつになく不確実性の高い時代と認めつつ、大統領選についてコメントした。

「経済は強く、これは大統領が主張した『再び米国を偉大な国にする』ことにあたる。
大統領にはかなり再選のチャンスがある。」

シラー教授は、現在の景気拡大をオバマ政権の成果とする一部の主張に疑問を投げかける。
確かに部分的にはそのとおりだが、それだけでは市場最長の景気拡大が今まで継続した根拠としては弱い。
シラー教授は、その一因を人を動かす弁舌家であるトランプ大統領に求めている。


興味深いのは消費支出だ。
消費は、前回の景気後退から大きく落ち込まなかったGDPの構成要素だ。

豪奢なことを良いこととし、愛国心を掻き立てる大統領の影響により、人々が消費支出を増やしている面があるとシラー教授は主張する。
これが回りまわって企業収益を増やし、市場を押し上げる可能性があるという。
ただし、資産価格の実証研究でノーベル賞を獲ったシラー教授だけに、データを看過したりはしない。
自身は決して強気ではないとも語っている。

CAPEレシオは弱気と告げている。
私はただ起こりうると言っているだけだ。
今は不確実な時代だ。

シラー教授は6月にもどっちつかずのコメントをしている。
CAPEは高いが、完全にアップサイドを放棄すべきでないという話だった。

シラー教授は、現在がサブプライム危機の2年前の2005年と似たところがあるとの見方を述べる。
住宅市場のピークは2007年12月だった。

(2005年は)住宅価格上昇が鈍化したが、まだ上昇していた時期だ。
まだ景気後退を予想すべき理由は見当たらなかった。
・・・まだ数年あったんだ。
私の新しい本『ナラティブ経済学』では、ナラティブが時間とともにむしろゆっくりと変化することが書かれている。


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