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Blackstone まだディフェンシブにする時期ではない:ブラックストーン

Blackstoneのジョー・ザイドル氏が、景気・市場に対する強気スタンスを継続した。
データはまだ拡大を示しているという。


歴史的に景気拡大とは、金融であれ実体経済であれ過剰が起こるか、あるいはFRBの過度な金融引き締めによって終わりを迎えてきた。
過剰を見るのに最良の物差しはイールド・カーブ、平均時給、先行経済指標だが、まだこれら物差しに問題の兆しは見えない。

ザイドル氏が月例の顧客向け書簡で書いている。
市場が恐れる景気後退だが、過去の経験則に照らす限り、まだ心配すべき段階にはないという主張だ。
今心配すれば、それは「this time is different.」(今回は違う)と主張することになるが、多くの場合この言葉は間違いで終わる。
今回もそうなる可能性が極めて高いとザイドル氏は警告している。

仮に経済全体はそうでも、企業収益は鈍化・悪化するのではないかとの懸念も多いはずだ。
実際、米国でも「earning recession」(企業収益後退)が心配されている。
ザイドル氏によれば、これもあまり心配すぎる必要はないという。

「第2次大戦以降、景気拡大は平均で5年近く続いてきたが、企業収益(成長)はマイナスに転落するまで平均約2.5年上昇している。
同期間、少なくとも2四半期連続で企業収益成長がマイナスとなると定義される企業収益後退の25%は、景気後退なしに起こっている。」

つまり、景気サイクルに比べ企業収益のサイクルは短く、企業収益が多少悪化したからと言って、景気全体の後退を示すものではないと言いたいのだ。
むしろ、企業収益は景気拡大の中で一休みすることがしばしば起こるのだ。
こう言っても投資家の心配は終わらない。
本当のところを言えば、投資家が恐れているのは景気後退そのものではない。
景気後退にともない景気後退より少し前に起こる株式市場のピーク・アウトを恐れているのだ。

「S&P 500のリターンは、企業収益成長がマイナスの間、著しく低下する。
企業収益成長がプラスだった最近の期間、マイナスだった期間と比べて、株式は年率7%アウトパフォームしている。」

確かに年率7%の悪化は大きい。
株価下落となる期間もあったということだろう。
しかし、この幅は投資家が景気後退にイメージする株価の大幅下落とは大きな隔たりがある。
米市場では10%下落を「調整」と呼ぶのが慣例となっている。
株価リターンの7%悪化は調整にもあたらないのだ。

ザイドル氏の示唆は《強気》だ。

最近の投資家心理とは異なり、私たちは景気後退に備えるポートフォリオを組み立てるべき時とは思わない。

米市場は年初来大きく回復しているため、短期的な下落の可能性は否定できないとザイドル氏は認めている。
しかし、それでも今は逃げる局面ではなく物色すべき局面だとしていくつかの資産クラスを推奨した。

  • 新興国市場
  • (米市場)エネルギー、テクノロジー、素材、工業
  • (クレジット)レバレッジド・ローンやハイイールドが投資適格債・ソブリンをアウトパフォーム

見るからにリスク選好のポジションであることがわかる。

私たちは何でもバラ色に見える眼鏡を通して見ているわけではない。
データが変化すれば、そうなるだろう。
しかし、このサイクルが終わるには、何かが悪化する必要がある。
景気サイクルは長く続いたから終わるというものではないんだ。


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