なんでもありの局面に:マーク・ファーバー

スイス人著名投資家マーク・ファーバー氏が、着々と弱気相場への備えを進めている。
貴金属と関連セクターへの投資を奨めている。


現在、インサイダーによる株売却が極めて高くなっている。
しかし、これがすぐさまクラッシュが起こることを意味しているわけではない。

ファーバー氏が顧客向け月例書簡で、米国株市場に見え始めたきな臭さを紹介している。
経営者らインサイダーは、自社の置かれた状況を最もよく知りうる立場にある。
その人たちが株を売っている。
これは決していい兆しではないだろう。

ファーバー氏は、株価下落がはじめ緩やかに進む可能性を説明している。
サブプライム/リーマン危機における株価下落局面では、2007年10月につけたピークから7か月でS&P 500は10%しか下落しなかったという。
ところが、クラッシュがおこった2008年9月から2009年3月で見ると46%もの暴落となった。
こうした可能性を示唆する一方で、1987年や1929年のように一気に暴落する例も示す。

「つまり、なんでもありだ。」

結局のところ、終末博士は、投資家に終末が訪れるリスクを忘れるなと言いたいのだ。
下げが緩やかだからといって油断するなと言いたいのだろう。


ファーバー氏は、今後いっそう銘柄選択・アクティブ運用の巧拙がリターンを分けるとし、いくつかの資産クラスについて言及している。

  • FANG銘柄: 緩やかな下げから始まったが、いまだ脆弱。
  • プラチナ: 金・銀より出遅れ。
  • 金・銀: 短期的に買われすぎで調整の可能性あり。
    株式市場がつまづく場合でも上げうるのは貴金属と関連セクターのみ。

なにやら著名投資家がこぞって金を奨めているが、日本の投資家には1つ意識しておくべきこともある。
当面かつ為替換算後で考えると、日本人は円を保有することがリスク資産下落時のよいヘッジとなりうる点だ。

ファーバー氏は市場の変化に合わせて投資家も考え方を柔軟にしておくべきと諭す。
強気相場しか予想できない投資家には厳しくあたる局面になりかねないためだ。
ファーバー氏はピーター・リンチの言葉を添えている。

景気後退が来て、株式相場が下落する。
あなたが、それが起こることを理解できないなら、あなたは準備ができておらず、市場をうまく乗り切ることはできないだろう。


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