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どちらにも利点がある:マーク・ファーバー
2020年7月2日

スイス人著名投資家マーク・ファーバー氏が、米国株について上値の重い展開を予想をしつつ、いつものような終末予想を述べるのをためらっている。


Wilshire 5000全市場指数からアップル・マイクロソフト・アマゾン・アルファベット・フェイスブックを除外すると、米国株市場は基本的に2年半前の2018年1月以降横ばいだ。・・・
将来起こりうるのは、強い銘柄が軟化し、新興国市場を含む相対的に押し下げられていた銘柄がアウトパフォームを始めることだ。
この結果、S&P 500は今後数年およそ2,300-3,200のレンジ相場になる可能性がある。

ファーバー氏が月例書簡で、過去の米市場の上昇が一部の大型株のみによる強気相場だった点を指摘した。
米市場の上昇が必ずしも包摂的でないことは多くの市場関係者が心配してきた点だ。
ファーバー氏は、こうしたいびつな状況が中央回帰すると予想している。
今後アウトパフォームする資産クラスとして新興国市場が上がっているが、おそらく出遅れてきたバリューなども候補になるのだろう。

6月30日のS&P 500は3,100.29。
レンジ相場の予想が2,300-3,200ならば、上値が重いという話だろう。
ただし、下限の2,300は30日終値から26%下げた水準。
《終末博士》の異名をとるファーバー氏からすれば、決して暗い予想ではない。
ファーバー氏は、市場の強気派・弱気派の意見を代弁する。

学者・専門家の中には、超拡張的な金融政策が株価をはるかに上昇させうると主張する人もいる。
ストラテジストの中には、経済停滞が長く続く結果、企業収益はしばらく弱いままだと主張する人もいる。
こうしたストラテジストによれば、株価は最大40%割高だという。

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これまでのファーバー氏なら、強気派の意見を持続不可能な予想と切り捨て、割高相場の崩壊を予想してきたはずだ。
しかし、今回は、双方の意見に理があると認めている。
実際、強気派は政策の要因を述べており、弱気派は企業収益の要因を述べているのだから、両者の前提は必ずしも対立していない。

経済は弱いままだろう。
しかし、拡張的な財政・金融政策と超低金利が資産価格を高い水準に保つかもしれない。

拡張的な財政・金融政策は、ファーバー氏をして終末予想を難しくしているのだ。

ファーバー氏は、今後アウトパフォームすると予想した新興国について、積極的に検討すべきとするものの、細心の注意が必要とも述べている。

(19世紀後半の)米国に投資した欧州の投資家の中には、ひどくやられた人もあったし、大金を儲けた人もあった。
これが今日の中国のような国の状況だ。
長く中国叩きをする人たち(多くは中国の歴史・文化・社会に対して完全に無知)の言うことを聞くなら、大きなチャンスを失うだろう。

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