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すでに経済はかなり良い:バイロン・ウィーン

ブラックストーンのバイロン・ウィーン氏が、「びっくり10大予想」の中で一番重要なものを尋ねられ、経済の回復シナリオのイメージを語っている。


一番重要なのは、米国が戦没将兵追悼記念日(5月の最終月曜日)までにある種の『正常』に戻るというサプライズだ。
今はワクチン接種が進んでおらず、あまり良い見通しとはいえないが、それでも経済はかなり良い。

ウィーン氏がBloombergで、「2021年のびっくり10大予想」の中で最も重要なものは何かと尋ねられて答えた。
同氏は同予想の3つ目として、ワクチン・治療法により5月末までにある程度の「正常」が戻ると予想している。
なお、これにともない、東京オリンピックが観客を入れて開催されるとも書いていた。

実質成長率は4%、名目成長率は6%へ、失業率は5%までの低下を予想している。
私の考えは、ウィルスが悪化しているにもかかわらず、経済はすでにかなり良好というものだ。

ファクトを重視するウィーン氏は、ウィルス問題が悪化している中でも、マクロ経済の数字が改善している点を強調する。
少なくともマクロでは、米経済は同氏の予想以上に回復したという。
ウィーン氏は、すでに失業率が半分戻り、所得は3/4戻り、家計純資産は史上最高になっていると指摘する。
つまり、火薬は十分に込められている。

経済は回復するのに最良の状態にある。
唯一必要なのは、『正常』な生活に戻り、仕事に戻っても、病気にかからないという感覚なんだ。
ワクチンがそのメカニズムを与えてくれる。

ウィーン氏は、もしもワクチン接種が期待通りに進むなら、第2四半期から経済は良好な成長を遂げるだろうという。
裏を返せば、ワクチン接種が進まなければ「正常」に戻れないリスクもあるということ。
そして、第1四半期は、まだ危うい状況が続くだろうということだ。
ウィーン氏は、足元について不安がある点を認めている。

「今は感染が急増しており、ワクチン接種も限られている。
これがワン・ツー・パンチになって(悪影響を受けやすい層での)回復が遅れている。」

キャスターは、経済が回復しても、いわゆる「K字回復」に終わるのではないかと質問している。
K字とは、困窮する人々がますまず困窮し、その一方で回復の果実を一部の人々が得る形の経済回復だ。
キャスターは、マクロで見て経済が回復するだけでなく、包摂的な回復の方策を尋ねたのだ。
ウィーン氏は、困窮する人々を救う政策について、民主党政権による政策に振れた後、こう語っている。

「それに対処するには、経済を『正常』に戻すことだ。
レストラン、ホスピタリティ、運輸などで働く低賃金労働者の多くは、経済が『正常』になれば、再び仕事を見つけられる。」

キャスターは「そう祈りましょう。」と引き取り、次の話題に移った。
ウィーン氏の回答が現実的すぎて満足しなかったようにも見えた。
単純な経済回復は、困っている人々を救う効果があるものの、同時に格差を一層拡大しかねない。
社会の分断が深刻な結果を生む中、米国では経済回復と格差の両方への目配せが求められているようだ。


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