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さらに世界に加わる流動性のタネ:モハメド・エラリアン

アリアンツ首席経済アドバイザー モハメド・エラリアン氏は、現在の市場をバブルの領域と指摘しつつ、さらに新たな流動性の源泉が加わる可能性に言及している。


ほとんど抵抗線のない(上げの)道がまだ続いており、株式市場への週間の資金流入は最大となった。・・・
その一方で、株価はかなり高いところまで上がっている。
でも、これは流動性によるもので、繰り返しになるが、長い間ほとんど抵抗線がないままなのはテクニカルによるものだ。

エラリアン氏がCNBCで、米国株市場の現状を解説した。
同氏はビットコインやSPACなどにもバブルの要素が見られるとするものの、だからといってすぐに弾けるとは限らないと暗示しているのだ。

これらすべてのことがバブルを感じさせるが、『合理的なバブル』という考えも忘れてはいけない。
私たちはバブルの領域にいるが、この流動性ゆえにそれは合理的でもある。

バブルが膨張を続けるのには合理的な理由がある。
特に米国では前例のない規模の拡張的な金融・財政政策が採られ、莫大な流動性が存在し、支出されるのを待っている。

この流動性の要素に今後は各国の政策だけでなく国際協調も加わってくる可能性があるとエラリアン氏は言う。
米国が新政権の下、国際協調路線に回帰する中で、低所得国支援のためのIMFのSDR新規配分に前向きと伝えられるためだ。
SDRが(出資比率に応じ)新たに配分されれば、加盟国は引き出せる準備資産の額がその分増えることになる。

これは基本的に通貨発行だ。
もしも実現すれば、各国のIMFに持つ預金口座の残高が増え、使うことができる。

SDRの新たな配分が行われれば、財政上の理由で十分な経済政策を採れなかった国にも道が開けることになる。
その一方で、流動性とバブルが関係しているなら、当然ながら心配事も増えることになる。

「言われている数字が実行されるなら、信じられないほど莫大な流動性が経済に注入される可能性が高い。
大きな疑問は、これが事故を引き起こすかだ。
どの時点で莫大な流動性が過剰な流動性になるかだ。」

これほど流動性が猛威を振るっているにもかかわらず、金が足踏み状態にある点を尋ねられ、エラリアン氏は2つの仮説を挙げている。

  • 今後もドル安が進むとは限らない。
  • 金の人気の一部がビットコインに向かっている。

エラリアン氏は、金がもはや「ディフェンシブな唯一の投資対象ではなくなった」と述べている。
ただし、その理由は決して前向きなものとはいえないようだ。

ビットコインが多くの人を、私がマイナスの理由と呼ぶもののために引きつけた。
プラスの理由を持つ人たちは、ビットコインが世界の通貨となり、支払い手段となるものと信じている。
マイナスの理由を持つ人たちは、すべてのコトから自身を守ろうとしているんだ。

ビットコインについてはその価格変動が決してディフェンシブではなく、むしろ市場の投機的センチメントに連動するとの指摘が多い。
エラリアン氏のいう「マイナスの理由」は現実を反映していないように思われ、あっても投資家の錯覚というレベルの話ではないか。


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