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これが起これば強気になれる:ジェレミー・シーゲル

ウォートンの魔術師ジェレミー・シーゲル教授が、この先市場への見方を変えるきっかけとなりうるイベントを列挙している。


労働市場のデータは間違いなく強い。

シーゲル教授がウォートン・ビジネス・ラジオで、ADPと米労働省がそれぞれ公表した雇用関連統計についてコメントした。

米労働省が1日発表した雇用統計は

  • 非農業部門雇用者数前月比: 431千人増(市場予想は490千人増)
  • 失業率: 3.6%(前月比0.2%ポイント改善、市場予想は3.7%)
  • 平均時給: 前年比5.6%増、前月比0.4%増

だった。
シーゲル教授は、米インフレがまだ「猛威を振るっている」と読み取っている。

過去6-9か月言ってきたとおり、(イールドカーブの)長期側が恒久的に低下し、長短逆転が以前より起こりやすくなるだろう。
ただし、必ずしも景気後退のシグナルとはならないだろう。

市場で心配の声が上がっている、イールドカーブの一部の長短逆転について、シーゲル教授はまだ心配は要らないとの意見だ。
教授が重視する長短スプレッドは90日と10年。
ここではまだ逆転からほど遠い。
1日現在のイールドカーブ(米財務省ベース)は、3か月が0.53%、(2年が2.44%、)10年が2.38%となっている。

シーゲル教授は、最近やや弱気になったように見えるとの指摘に対し「ネガティブではない」と答えている。
ただ、一方でFRBが金融引き締めを加速させると予想しているため、その悪影響も見込まざるをえないだけだという。

(S&P 500)予想PERは19.5倍だ。
過去と比べて安くはないが、実質金利がマイナスの世界では悪くはない。
だから、長期投資家にとっては何も恐れることはない。

米マネーサプライM2
米マネーサプライM2

シーゲル教授は、市場の見方に大きく影響を及ぼしうる出来事として、マネーサプライ動向、ロシア/ウクライナ戦争の終結、原油価格(備蓄放出に期待)、量的引き締めの内容を挙げた。
教授がインフレを見る上で特に重要と考えているマネーサプライについては次のように述べている。

(強気になるために)見たいのは、FRBが利上げする中でもう1月マネーサプライの増加が鈍化するかだ。
もしそうなるなら、FRBがマネーサプライ増加を制御できているとの見方が強まり、それがインフレが2%に戻る必要条件だ。


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