ウォートンの魔術師ジェレミー・シーゲル教授が、予想通りに上がり続ける米国株市場について、ご機嫌そうにコメントしている。
上院は50対50と僅差だからバイデン次期大統領は増税を実行できないという人もいるが、私は実行すると思う。
選挙前の案のすべてとはならないだろうが、多くが実施されるのではないか。
シーゲル教授がCNBCで、バイデン新政権の下で増税が実行されるとの見通しを繰り返した。
この見方は、市場コンセンサスよりやや悲観的と言えるかもしれない。
しかし、この部分を除けば《永遠のブル》はいつものように手が付けられないほど強気だ。
この強気派が最も市場予想を当ててきた予想者の1人なのだから、米市場の強さが窺われるというものだ。
ある時期をすぎれば、みんな騒ぎすぎだったと理解するだろう。
そして冷静になり、もしかしたら調整も入るかもしれないが、2021年は私にはかなりポジティブになるように思える。
シーゲル教授は、株価上昇がしばらく続くと予想している。
論点は先日のポッドキャストとほぼ同内容だ。
長期の米国債が「最悪の投資資産クラスになる」という。
シーゲル教授の長期金利予想は
- 今年中: 2%かそれ以上
- 2022年の早いうち: 3%
上昇を予想する背景は2つ。
インフレが上昇することと、イールドカーブ・コントロールが採用されないこと。
シーゲル教授は、FRBにはインフレを精緻に制御する能力はないと指摘する。
「少しオーバーした程度といえる2.0-2.5%ではなく3-4%になるのではないか。・・・
債券投資家は不幸になり、より高い金利を要求するようになる。」
債券が避けるべき投資対象となることが、昨年後半や今後、株価を押し上げる理由になっているという。
現金等価物、特に長期債を保有してはいけない。
(低い)固定金利しか得られないだけでなく、価格も下落してしまう。
だから、私たちが話している(投資)テーマは長く継続し、代わりがない。
今年、投資家の中でどんどん成長していくだろう。
((細かいことになるが、低い固定金利と価格下落はダブル・カウントすべきものではなく、1つの現象の異なる2つの面と考えるべきだ。)