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グッゲンハイム スコット・マイナード このやり方では2018年の二の舞に:スコット・マイナード
2022年1月27日

グッゲンハイム・パートナーズのスコット・マイナード氏が、FRBの思い描く金融引き締めプロセスにダメを出し、1940年代頃に似た展開になるとの予想を述べている。


現時点で適切なやり方は、バランスシートを縮小し始め、金利が市場本来の均衡の中であるべきところに動くのを許容することだ。
今年この後についてFRBが言っている、バランスシート縮小と利上げをやるというのは、大惨事の公式だ。
私たちは2018年にそれを経験している。

マイナード氏がBloombergで、FRBの思い描く金融引き締めプロセスを厳しく批判した。

マイナード氏から見れば、FRBのやり方はリスク資産に適切な金利水準を尋ねるようなものだ。
惨事が起こるまで利上げとバランスシート縮小を行うチキンレースのように見えるのだろう。
なにより重要なのは、このやり方が2018年の大きな調整に至るまでと同じ構図であることだ。

FRBのアドバイザーも務めるマイナード氏だが、この日の批判はひどく辛口だった。
FRBの「新たな理論的枠組み」について解説を求められると、再び「大惨事」という言葉を繰り返している。

「新たな理論的枠組みとは、ワシントンにたくさん小者がいて、金利の適正水準を言い当てることができると考えており、利上げを続け、その後に市場が壊れるまで利上げ・バランスシート縮小を行おうというものだ。
これは大惨事の公式の類だ。」

市場の機能を軽視し、人間が経済を自在に操り最適解を生み出せるといったタイプの傲慢を批判したものだろう。
この10年あまりこうした批判は少なくなかったが、現実には、世界中でこうした《計画経済の傲慢》とでもいうべき出まかせを声高に唱える為政者が増えているようだ。

「みんなインフレを上下させる力学を理解していないようだ。・・・
政策立案者の基本的な経済学に対する理解不足に驚いている。」

マイナード氏の毒舌が続く。
同氏は、インフレの力学を次のように説明している。

「利下げするとマネーサプライが増え、最初の反応として経済の生産が増加する。
経済の生産が増加するにしたがい、財・サービスの需要が増加する。
財・サービスの需要が増加するにしたがい、賃金が上昇し、物価が上昇する。」

サプライサイダーの臭いを強く感じる説明ではあるが、マイナード氏がここで言いたかったのは、金融政策と物価の間にいくつかのステップが介在するということだ。
介在するステップは時間を意味するのみならず、何が起こるかを示している。
マイナード氏は、物価抑制がたやすいことではないと指摘する。

「だから、これ(金融緩和)を逆転させると、一次的効果は経済成長の鈍化になる。
インフレを抑制することではない。
経済鈍化なしに魔法のようにインフレを消せるという考えは単なる夢物語にすぎない。」

マイナード氏は、インフレを十分に抑制するには景気の鈍化が避けられないと考えているのだろう。
このため、金利、特に長期側の金利についてこの先低下に転じると予想している。

マイナード氏は、目下1940年代について研究していることを明かした。
戦費調達の資金コスト低減のためFRBが長期金利ターゲットを設定し、長い間長期金利を低く保った時代だ。
その後、FRBは長い時間をかけて長期金利ターゲットを解消していくことになった。

物価上昇がゆっくりと鈍化し、幸運にも1948年頃に株式市場が調整した。
おそらくこれからそうした調整に向かうんだ。
今後6か月ほどでそうなるとは思わないが、それが私の考えるシナリオだ。


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