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ハワード・マークス お金の自由市場を取り戻さないといけない:ハワード・マークス
2021年11月19日

オークツリー・キャピタルのハワード・マークス氏は、危機時の政策対応を続けてきたFRBに対し、もっと早く正常化に着手すべきだったと批判している。


FRBが永遠に金利を低く維持でき、それが永遠に経済の繁栄と市場の上昇をもたらすと考える人がいるが、私は信じない。
私たちがみなそう考え、この商売をやっているのは、私たちが自由企業制度を信じているからだ。

マークス氏がBloombergで、経済・市場に対する信念を述べた。
シカゴ大学の大学院で学んだマークス氏は現実的な考えの持主であり、都合の良すぎる夢物語を受け付けない。

マークス氏は、シカゴ学派の重鎮ミルトン・フリードマン(ハイエク?)の「自由市場こそ最良の資源配分を実現する」との考えに賛同する。

しかし、お金の市場が自由市場になっていない。
お金の市場を自由にすべきだ。
その方がうまく機能する。

マークス氏は、2020年のパンデミックにおけるFRBの政策対応については評価をしている。
それなくしては「世界的不況」に陥っていただろうという。
しかし、今はパンデミックも出口に近づいているように見える。
少なくとも経済はそこそこ回復し、市場は史上最高値圏だ。
その段になっても危機対応の政策が続いている点を批判する。
「やめるのになんで1年もかかるのか」と疑問を呈し、今は「補助輪を外すべき」と主張する。
そもそもマークス氏は、パンデミックのはるか昔、リーマン危機後の経済回復の比較的初期2013-15年に利上げしておくべきだったと考えている。
元気なうちに利上げをしておけば、トラブルでやれることが増える。

マークス氏は、お金の自由市場が戻った時、インフレ基調の上昇とともに市場金利が上昇すると予想する。
インフレの基調がどこまで上がるかについては、わからないと答えている。

過去15年のように1%まで戻るとは言いにくいし、6%にとどまるとも言いにくい。
確率分布の真ん中を言うのは言いやすく、それが3-4%だ。
でも、当たる確率が高いことを意味するわけではない。

マークス氏は、自ら主張する金融政策正常化を楽な道だとは考えていない。
自分の仕事にも逆風であることは知っている。
自社の主戦場であるハイイールド市場について「金利が上がれば価格が下がり、金利が下がれば価格が上がる」と話している。
少なからず逆風が吹くことを知りつつ、それでも利上げすべきと唱え続けている。

もしも自由市場に戻せば、最終的にはいくらか金利は上昇し、インフレは今後数年おそらく過去10-15年より高くなるだろう。
もしも金利が上昇すれば、資産価格は下落するだろう。


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