おまえはもう死んでいる:ピーター・シフ

ユーロ・パシフィック・キャピタルのピーター・シフ氏が、米市場のバブルはすでに弾け、萎み始めていると話している。


FRBの言うことは無視し、やっていることを見ることだ。
FRBは必死にこのバブルから空気が抜けるのを防ごうとしているが、それは無理だ。
バブルはすでに弾けているんだ。
問題は、どれだけ速く空気が抜け、いつ市場がゲームの終わりを察するか、FRBがやってきたことを理解するか、このバブル経済の本質と将来起こることを悟るかだ。

シフ氏がロシア国営RTで、米市場のバブルがすでに弾けていると主張した。
3度に及んだFRB利下げは「保険的利下げ」ではなく、すでに進行中のバブル崩壊に抗おうとするものとの見方だ。
「保険的」であるかどうかに疑問を呈する人は少なくない。
しかし、バブルがすでに弾けたとする人は皆無に近い。
多分に言葉の定義、感受性の問題もあるのだろう。

この日のRTはかなり反米的な色彩が強かった。
米国に対峙するロシア、トランプ政権に対峙するリバタリアン。
敵の敵は味方といった色彩が強く出ていた。

「・・・これら(成長)株は劇的に割高だ。
FRB、米国が追求してきた金融政策のために、株式や不動産のような資産価格が大きく膨張してきた。
今では、価値のない企業がたくさんある。
FRBのおかげで赤字企業なのに高い市場価格がついている企業がたくさんある。」

FRBの金融政策がゾンビ企業を温存し、米市場全般を押し上げているとの指摘だ。
シフ氏の批判の対象は中央銀行だけではない。
当日のトランプ大統領のツイートにも向けられている:

「『日欧ではマイナス金利だ。
お金を借りて(利子が)もらえる。
ライバルに追随すべきじゃないの?』Varney & Co.(FOXの番組)
そのとおりだ。
FRBはまったくわかっていない!
米国には無限の可能性があるのに、FRBが邪魔をする。
でも、とにかく米国は勝つ!」


マイナス金利の光と陰の両方に目を向けず、一部だけを見て軽口をたたく保守系メディアと大統領。

「トランプが見損なっているのは、誰がつけを払うか、誰がコストを負わされるのかだ。」

シフ氏は、マイナス金利の陰の部分を説明する。

借金をする債務者から(利子を)受け取るべき預金者なんだ。
最後に損をするのは市民なんだ。
(預金者・市民が)ローンの資金を提供すると、みんなよくない投資に回る。
政府を拡大する助けとなり、そのコストは実体経済が負担することになる。

単に市場実勢より金利が引き下げられることによる金融抑圧を問題視するのみではない。
安い資金が回る先について警戒しているのだ。
マイナス/超低金利でなければ可能とならなかった投資、とりわけ公共投資について、タガが緩みかねないと心配しているのである。

米経済を牽引する堅調な個人消費とそれを支える消費者信頼感についても、シフ氏は「見せかけ」と話す。
このあたりはすでに陰謀論といった風情が強くなってくる。

消費者は、経済がひどいのに信頼感を維持している。
彼らはお金もなく、いい仕事もなく、貯蓄もなく、借金だけがある。
しかし、借金が続けられるうちはモノが買える。
・・・
見せかけの大いなる楽観を植え付けようと、誇大広告がウォール街とメディアによって流されている。


 - 海外経済, 投資 , ,