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東京証券取引所アローズ 【輪郭】上げ相場とリスク・パリティ戦略

迷える投資家たち

では、まだまだ上昇が続くかもしれない中で、投資家はどう振舞えばいいか。


  • もちろん、永遠の上昇を信じる人、マーケット・タイミングが可能と考える人はひたすら買い込めばいいだけだ。
  • 主義としてバブル的なものには乗らないという人なら、リスク資産をすべて売って現預金等にすればよい。

しかし、いずれの前提もやや合理的でない部分がある。
現実の投資家の悩みは、

上がりそうだが、下げの可能性もある。
こうした時に投資家はどうすべきなのか。

ということだろう。

リスク・パリティ戦略で自分に規律を

そこで紹介したいのが、先週も説明したリスク・パリティ戦略なのだ。
別に、比率を等分にする必要はない。
要はリスクをきちんと予算化しろということ。
こうした戦略の教訓は、取るリスク量をあらかじめ決めて、ポートフォリオの配分を管理していこうというもの。

たとえば、現預金等と株式で1:1の割合で投資しようと決めたら、市場価格が上下しても時価の比を一定に保つようにする。
仮に株価が3倍になって比率が1:3になったら、株を1売って比率を2:2にするという考えだ。
(心から3倍になってほしいと祈っているが、そこまでは望めまい。)
この例の場合、その後に株がゼロになっても、元の2は守れることになる。
(もちろん、さらに上げ続ける場合にはその分の利益を取り損ねることになる。)
上がっているからいつまでも持ち続けるというのではなく、きちんと設定したルールにしたがって投資を行うところに要点がある。

チャンスとリスクが背中合わせにある時、投資家は迷いながら行動することになる。
一番大切なのは自身を律するルールを持ち続けることなのだ。



山田泰史山田 泰史 横浜銀行、クレディスイスファーストボストン、みずほ証券、投資ファンド、電機メーカーを経て浜町SCI調査部所属。東京大学理学部卒、同大学院理学系研究科修了 理学修士、ミシガン大学修士課程修了 MBA、公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。

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