バリュエーション学長の異名があるアスワス・ダモダラン ニューヨーク大学教授が、NVIDIA株について辛口のコメントを寄せている。
いいニュースから始めよう。
この会社は驚異的な会社で、成長前に市場を発掘できている。
ゲーム、暗号資産、AI向けなどの市場をリードしている。
ダモダラン教授がCNBCで、企業としてのNVIDIAを称賛した。
しかし、株式については異なる考えになる。
企業としてのNVIDIAがいかに優れていようが、高すぎるNVIDIA株には魅力はない。
教授はテスラ株についても同様のスタンスをとってきた。
ダモダラン教授は以前からNVIDIA株の評価額を240ドルと公表してきた。
教授は同株を安い時に仕入れ、急騰した5月末に半分売却している。
450ドル前後で買うつもりはないが、ファンダメンタルズに関係なく短期的に上昇する可能性は否定していない。
バリュエーションの専門家でありながら、トレーディングや投機の要素を否定するわけではない。
ダモダラン教授によれば、240ドルと450ドルの差を正当化するには、現在予想されていない事業を今後NVIDIAが開花させる必要があるという。
教授が450ドルでは買わないという理由は、その部分を前払いしたくないためだ。
ダモダラン教授は、予想以上にAI向け市場が拡大しNVIDIAが同分野で成功を収める場合の株価として280ドル、320ドルを例示している。
楽観シナリオでもAI向けでは現株価は正当化されないと見ているのだ。
ダモダラン教授は、NVIDIA株が6年前には30ドルだったこと、半値以下に急落したことがあること、モメンタムが急変しやすい銘柄であることを指摘する。
1-2年のうちに恐怖が最大になった時、みんな逃げ出し、あなたはNVIDIA株を150ドルでも買いたくないと感じるだろう。
470ドルで買いを推奨した株式アナリストが、すぐに150ドルで売りを推奨するだろう。
・・・あなたは恐怖の瞬間に買うかもしれないが、私はNVIDIAが再び良い投資になる瞬間があると思う。