アリアンツ首席経済アドバイザー モハメド・エラリアン氏が、引退が近い世代に対して、中央銀行の仕掛けた罠にはまらないよう注意を喚起している。
55歳以上の人たちに対する一番のアドバイスは、やらされてしまうことに用心しろということ。
金利がさらに下がると、基本的に株式リスクをとりたくなる。
それがFRBが望んでいることだ。
エラリアン氏がThe Income Generation Showで、引退を控えた世代への投資推奨を語った。
従前どおり、同氏の市場見通しは慎重だ。
エラリアン氏は、現在のFRBによる市場救済策・緩和策の1つの目的がポートフォリオ・リバランスであると示唆する。
中央銀行が民間セクターのマネーを金融政策によって誘導し、それによって経済を刺激しようとしている。
問題があるとすれば、多くの中央銀行が長らく基本的に一方方向の誘導をしてきたことであり、結果として債務を増やす方向だったことだ。
この方法に限界が近づいているとの主張はかなり前から聞かれてきたことだ。
エラリアン氏は先日、この方法の持続性がコロナ・ショックによって懸念にさらされていると指摘し、仮に持続不可能となれば、企業破綻から流動性問題が発生すると予想した。
だから今回、特に引退間際の層に対して、慎重なスタンスを呼び掛けているのだ。
このゲームのやり方が求められているワケを理解すれば、間違いが犯せないことがわかるはず。
(ゲームに乗れば)どんどんデフォルト・リスクに踏み込むことになるからだ。