海外経済 投資

米市場の利下げ織り込みは煙の夢

元IMFチーフ・エコノミスト ケネス・ロゴフ ハーバード大学教授、著名投資家レオン・クーパーマン氏らが口々に、米市場の楽観を薬物中毒者の見る幻影に喩えている。


6回分の利下げというのはパイプを吸って見る夢だ。
もしもソフトランディングするなら、2-3回だ。
でも(6回も)ありうるんだよ。

ロゴフ教授がBloombergで、米市場の矛盾した織り込みを指摘した。

ロゴフ教授によれば、米経済が市場のコンセンサスに反しハードランディングするなら、6回もありうるという。
25%の確率でありうるとし、そうなれば6回分どころでなく15回分になるかもしれないと話した。
金利水準が1%前後まで下がってもおかしくないとの含意だ。

確率を25%と述べたとおり、ロゴフ教授はハードランディングをメインシナリオに据えているわけではない。
ただ、市場の織り込みに大きな矛盾があることを示したものだ。

6回の利下げ予想が資産価格の背中を押している。
しかし、ソフトランディング×6回はありえない。
あるのは、ハードランディング×6回以上、または、ソフトランディング×2-3回にすぎない。
いずれの場合も、株価にとっては前提条件の悪化になる。

ロゴフ教授は、今回の利上げサイクルの終点について

  • FF金利: 3.5%
  • 長期金利: 長期で4.0-4.5%

と話している。

こうした指摘をするのはエコノミストだけではない。
投資の世界でも、いいとこどりをやめない市場を心配する声は多い。

(次ページ: 金融危機を予想する:レオン・クーパーマン)


 次のページ 

-海外経済, 投資
-, , ,

執筆:

記事またはコラムは、筆者の個人的見解に基づくものです。記事またはコラムに書かれた情報は、商用目的ではありません。記事またはコラムは投資勧誘を行うためのものではなく、投資の意思決定のために使うのには適しません。記事またはコラムは参考情報を提供することを目的としており、財務・税務・法務等のアドバイスを行うものではありません。浜町SCIは一定の信頼性を維持するための合理的な範囲で努力していますが、完全なものではありません。 本文中に《》で囲んだ部分がありますが、これは引用ではなく強調のためのものです。 本サイトでは、オンライン書店などのアフィリエイト・リンクを含むページがあります。 その他利用規約をご覧ください。