海外経済 政治

【短信】金融危機が心配される国・地域:イアン・ブレマー

ユーラシア・グループのイアン・ブレマー氏は、米経済で進行中の力強いリバウンドが、出遅れている途上国で金融危機を引き起こす可能性があると警戒している。


私は経済学者ではなく、そう装うつもりもないが、明らかなのは、今回の米景気回復がとても独特のものであることだ。
現時点でとうとう私たちはコロナウィルスのパンデミックを乗り越えようとしている。
一方、発展途上世界はまだ近づいていない。

ブレマー氏がYahoo Financeで、世界の地域によってパンデミックからの回復度合いに大きな差がついている点を心配した。

インフレ懸念が高まるにつれ、最も心配な国々は、信用を確保できない国々であり、債務が大きく拡大した国々だ。・・・
その結果、今後6-12か月のうちに潜在的に金融危機となりうる。
米経済のとても強いリバウンドによる、いわゆる加熱の二次的効果として、それを一番心配している。

ブレマー氏は心配な国と地域として中南米全域、レバノン、トルコ、スリランカ、フィリピンを挙げている。
経済回復において米国等に大きく出遅れることで、これら債務を増やした国・地域が金融危機に陥る可能性があるという。

米国内の経済政策について、ブレマー氏は、目的とすべき対象を見間違えないよう釘を刺している。

月が経つごとに、金融刺激策の必要性はどんどん減っているように見える。
本当の問題は株式市場でも、米経済成長でもなく、平均的アメリカ人だ。・・・
世界で最も豊かで最も強い国は、同時にG7で最も格差の大きな国であり、それが米国だ。
コロナウィルスの裏で、格差はどんどん拡大している。

ブレマー氏は、パンデミックで市民に配られた給付金等について、苦境を救ったとして一定の評価をしている。
しかし、そうした政策では今後の難題である格差問題を解決する助けにはならないと指摘する。
政府財政を考慮すれば、社会にリターンをもたらす財政支出に重点をおくべきとし、社会インフラや人的資本への投資を奨めている。


-海外経済, 政治

執筆:

記事またはコラムは、筆者の個人的見解に基づくものです。記事またはコラムに書かれた情報は、商用目的ではありません。記事またはコラムは投資勧誘を行うためのものではなく、投資の意思決定のために使うのには適しません。記事またはコラムは参考情報を提供することを目的としており、財務・税務・法務等のアドバイスを行うものではありません。浜町SCIは一定の信頼性を維持するための合理的な範囲で努力していますが、完全なものではありません。 本文中に《》で囲んだ部分がありますが、これは引用ではなく強調のためのものです。 その他利用規約をご覧ください。