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【短信】覇権サイクルとドル相場:レイ・ダリオ
2020年5月23日

ブリッジウォーター・アソシエイツのレイ・ダリオ氏が執筆中の新著『変わりゆく世界秩序』(仮訳)の中から「過去500年にわたる大きなサイクル」の一部を紹介しよう。


人生のサイクルが典型的に約80年前後続き、どの2つの人生も同じでないのと同様に、帝国にも似たライフ・サイクルがあり、典型的なパターンを有している。

ダリオ氏が自身のSNSに書いている。
この章では、オランダ帝国と大英帝国について、その覇権のライフ・サイクルを回顧し、共通点を抽出している。
興味深いのは(以前の章でも言及されていたが)覇権と経済・市場が一体になった典型的サイクルを2つの例から抽出している点だ。
ダリオ氏は、帝国の興隆から没落にいたる「超単純化された典型的な大サイクル」の各段階を示している。

  • 新たな世界秩序
  • 平和・繁栄・生産的な債務成長
  • 債務バブルと大きな格差拡大
  • (覇権のピーク)
  • 債務崩壊と経済下降
  • 貨幣と信用の増発
  • 革命と戦争
  • 債務と政治のリストラ
  • 新たな世界秩序

なぜダリオ氏がこんなサイクルを提示するのかは明らかだ。
それがまた繰り返すと信じているからだろう。

私たちが目にしているように、米国は現在最大の帝国だが、差は大きくない。
相対的には没落しつつある。
中国の力は急激に大きくなり、他には詰め寄る強国はない。

つまり米国の作り上げた帝国はすでにピークを越えており「貨幣と信用の増発」も済んでいる。
その後のぶっそうな局面に進む可能性がないとはいえないということだろう。
では、そこで何が起こるのか。
たくさんのことが起こるはずだ。
しかし、経済・市場に限るなら、債務のリストラという項目になる。
この債務とは、国などの債務のほか、通貨も入っているはずだ。
つまり、ダリオ氏の口癖「現金はゴミだ」に行き着くのである。


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