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【短信】米小型株の離陸はいつか:モルガンスタンレー

モルガン・スタンレーのマイク・ウィルソン氏が、二極分化する米市場の出遅れ側について経験則を語っている。


経済データが弱くなると、潜在的に概して株価倍率にはよい影響を及ぼす。
少なくとも利益がともなっている場合はそうだ。
でも、利益が悪ければ(株価は)叩かれる。

ウィルソン氏がBloombergで、今年の市場の反応パターンを解説した。
経済が鈍化・悪化すれば利下げ期待が高まり、逆に追い風と受け取るのは、都合がよすぎるように思えるが、それが米市場の現実だ。
だから、利益が予想通りなら株価押し上げの要因になる。

「悪いはよい」の市場だ。
一方、「悪いは悪い」の市場セグメントもある。
市場を牽引する一部銘柄を除く「平均的な銘柄は、今年下落している」。
利益がさえなかったためだ。
ウィルソン氏は、牽引役が30-40銘柄にすぎないとして、かつてのニフティフィフティ時代に似ていると指摘した。

「1つ見過ごされているのは、企業が価格決定力を失いつつあるということ。
みんなインフレ低下を望んでいるが・・・インフレ低下は利益にとってあまりよいことではない。」

ウィルソン氏は「平均的な銘柄」の側にいる小型株について、あらためて経験則を解説する。
小型株が好調となるのは、景気後退を脱して新たなサイクルに入る時だけ、というものだ。
同氏は、その理由を挙げる。

「金利は低く、イールドカーブはめいっぱいスティープで、資本を容易に調達でき、営業レバレッジの恩恵も受けられる。
今はそうなっていない。」

営業レバレッジとは、固定費の働きにより増収にともなって利益が増収を超える率で増加する効果のこと。
ウィルソン氏は、小型株躍進の条件をFRB利下げと「インフレ問題を引き起こさない経済成長面での外生的な正のショック」と解説した。
しかし、この組み合わせはそうそう実現するものではない。
だから、みんなモメンタム株に乗っかり続けているのだという。

もしも予見できないイベントが起こったら、10-15%の大きなバリュエーションのリセットが起こりうる。
今から選挙までの間に10%の調整が起こる確率は高い。

ここでいうイベントとは政治だけでなく、利益、関税、移民、金融政策など幅広い分野でのイベントだという。
ウィルソン氏は、株価調整が少々のチャンスを与えてくれる点は認めているが、現状のバリュエーションに妙味はないと語った。


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