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アスワス・ダモダラン 【短信】米富裕税は悪法の極み:アスワス・ダモダラン
2021年10月29日

アスワス・ダモダラン ニューヨーク大学教授が、いつにも増して辛らつに米民主党が提案した「富裕税」をこき下ろしている。


この法案は、これらすべてを間違いなく達成している。
とても意地悪で、相当に不公平だ。・・・
悪い税法を書くとすれば、このようなものになる。

ダモダラン教授がCNBCで、米民主党が27日公表したいわゆる「富裕税」案を厳しく批判した。
Reutersによれば、同案では売買可能資産の(実現益でなく)含み益に対して23.8%のキャピタル・ゲイン課税を課すという。
全米で約700人が対象になる見込みだ。

ダモダラン教授が挙げた「これらすべて」とは次の3点:

  • 極めて少数が対象で、彼らには反抗する力がある。
  • 課税ベースが極めて不安定で、含み益に対して納税する手続きはとても難しくなる。
  • 他の税収からの振り替えに終わる可能性。

ダモダラン教授は、同規模の資産を有する資産家でも起業家利益を上げた人の納税が大きくなるなど、誰に多く負担させるかという観点から出来の悪いものと評する。
むしろ投資関連税率引き上げや相続税法の手直しで対応する方が現実的という。
ホワイトハウスが問題視するステップドアップ・ベーシスについては、廃止できればより直接的な解決の1つとなるが、議会の力学から見て実現は困難と述べた。
(参考: ステップドアップ・ベーシスの仕組み。)
いつもと異なり理想より現実を重視した話しぶりだが、確かに落としどころはそんなところなのだろう。


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