ミスター円こと榊原英資元財務官は、米利上げが終わる頃まで円安ドル高傾向が続くものの、その後円高ドル安に転じると予想している。
(ドル円が)150円を超えれば、政府が為替介入する可能性が高くなるが、148、149円では劇的な行動は採らないだろう。
榊原氏がBloombergに話した。
日米間で金融政策に大きな乖離がある限り、円安は避けられないとの考え。
逆に言えば、米利上げが終了すれば、話は変わる。
その時期について(誘導尋問のような展開だったが)榊原氏は12月を念頭に置いているようだ。
12月に利上げが終われば、「円は150円近辺から130円に向かう」と予想した。
「現時点では当局は介入を考えてはいないだろう。
おそらく12月まではこのままだろう。」
インタビュー当時のドル円レートは149円台だったと見られる。
29日夕刻には148円台にドルが下落する場面があった。
インタビューで榊原氏は執拗に為替水準について尋ねられている。
結果、同氏は「150円は超えうる」、「160円近くまでいく可能性はあるが、160円は超えないだろう」などと返した。
結局のところ、どこに当局が考えそうな節目があるのか。
榊原氏は、冒頭の発言よりやや遠いところを示唆している。
状況による話なので、私は数字までは特定できないが、現時点では155円あたりが心配し始める水準だろう。