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アスワス・ダモダラン 【短信】私はNetflixよりDisneyがよい:アスワス・ダモダラン
2023年9月18日

アスワス・ダモダラン ニューヨーク大学教授が、DisneyとNetflixの価値評価を行い、Disneyを選好している。


「今年の夏は、映画・テレビ・放送事業の関係者すべてにとって不安な夏になった。」

ダモダラン教授が11日自身のブログで、音楽・映画・テレビ・放送分野での変化について書いている。
教授が「不安」としたのは7月からの俳優・脚本家によるデモ、8月のディズニーによる大手ケーブルテレビからのチャンネル撤退を指している。
ダモダラン教授は、こうした動きがエンタメ分野でディスラプションが進行している表れと示唆しているのだ。

ブログ記事はなかなかの量の文章が主体になっている。
エンタメ分野で起こったディスラプションを描いており、そのままケース・ブックとして授業に使えそうだ。

ここでは、最後に示されたDisneyとNetflixの比較を紹介しよう。
Disneyは旧来型から始めストリーミング等に取り組んでいる例であり、Netflixは破壊型から始めてコンテンツ制作に取り組んでいる例だ。
ダモダラン教授の価値評価時の市場株価はDisneyが80.00ドル、Netflixが443.10ドル。
教授による(ある仮定をおいた)評価額はそれぞれ87.52ドル、238.08ドルだという。

簡単に言えば、市場がNetflixに値付けする前提とは、同社がコンテンツのコストを制御しつづけながら、過去のような成長をまだ実現できるというもののようだ。
一方、Disneyの値付けでは、低成長と過去の通常値を下回る利益率を前提としている。
Disneyが今混乱しているのは認めるが、現在の価格ではNetflixよりDisneyの方に分があるように思える。
でも、それは私にとってだけの話だ!


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