アリアンツ経済顧問モハメド・エラリアン氏が慎重なスタンスを自認し、株式より現金を選好していると話している。
私が株式へのエクスポージャーを増やすことにもっとはるかに安心できる時が来るだろうが、これまで私はとても慎重だ。
エラリアン氏がFTに話した。
各国中央銀行がインフレと戦っている最中、特に米国では「より長くより高い」金利が予想される中、株式を避けているという。
エラリアン氏は自身の個人資産についてバーベル・アプローチを用いているという。
(ただし、経験の少ない投資家には向かないとも言っている。)
- 現金等価物(4-5%とそこそこの利回り)
- ディストレスト(私募のクレジット)
確かに素人どころかほとんどの個人投資家には無理なポートフォリオだろう。
リスク/リターンを選別しながら私募のクレジットへの投資を行えるのはフィクストインカムのプロならでは。
かつて世界最大の債券ファンドPIMCOでCEO兼CIOを務めた氏ならではのポートフォリオだ。
エラリアン氏は、現在、投資家、政府、経営者に求められる資質を3つ挙げている。
- 打たれ強さ: 失敗しても乗り越えられるか。
- オプション性: 広い心で多様な考え方ができるか。
- 俊敏性: 素早く行動できるか。
見るからに、これからの時代が予期せぬ変化に満ちたものになると予想していることがわかる。
エラリアン氏は険しい先行きを予想している。
今後数年でゆっくりともっとノーマルな状態に戻り、(株式と債券の)伝統的な相関関係やそれにともなう伝統的なリスク軽減が戻ってくるだろう。
・・・そうなることはわかるが、そこに至るまでは痛みをともなうものになろう。