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ハワード・マークス 【短信】最も多い投資家の2つの失敗:ハワード・マークス
2023年10月4日

オークツリー・キャピタルのハワード・マークス氏の9月5日付インタビューのハイライトがBloombergから公表されている。


1つ目は、自分のであれ、他の人のであれ、将来を予想する能力を信じ込むこと。・・・
平均的な人は学ばなければいけない。
自分が将来起こることを知らないこと、他の誰もが知らないことを。

マークス氏が、MCであるデービッド・ルーベンスタイン氏(カーライル共同創業者)からの質問に答えている。
質問の内容は、平均的な投資家が最もしばしば犯す失敗であった。
マークス氏は2つの答を語った。
その1つ目が無知の知だ。
同氏は、ジョン・K・ガルブレイスの言葉を引用する。

「『予想者には2種類いる。
無知な者と、自分の無知を知らない者だ。』」

マークス氏が2つ目に上げたのは、銘柄に関するイベントと価格の間の関係だ。
同氏は、この2つの関係が直接・単純な因果関係ではないと釘を刺す。
「中間のステップ」として「人々の反応」が挟まっているからだ。

証券価格への影響を決めるのはイベントがプラスかどうかだけでなく、人々がそのイベントにどう反応するかにある。
これらは2つの異なることであり、心理的、人間の要素を忘れてはいけない。

マークス氏がよく話す《二次的思考》にかかわるポイントだろう。

マークス氏は、これからの時代のFF金利の水準について尋ねられ、リーマン危機後の0-2%でなく2-4%になるだろうと答えている。

(超低金利は景気を)刺激はするが、13年も毎朝のアドレナリン注射で生きてはいけない。

マークス氏は、0-2%があくまで緊急時の手段であり、2009-21年の間の大部分でFF金利をゼロにしたのは不適切だったとコメントしている。
背景には、金融緩和の持つ不公平、それがもたらすかもしれない社会の歪みへの心配があるようだ。

「借り手に補助金を与え、貸し手と預金者に罰を与える。
FRBは、刺激も抑制もしない中立的な立場をとるべきだ。
それが2-4%だ。」

だらだらと補助金を与え続ければ、借り手は逆に弱くなり、経済の潜在成長率が上がらないかもしれない。
長々と貸し手や預金者から購買力を奪えば、需要や資源配分に悪影響が及ぶかもしれない。
マイナスの実質金利が金融抑圧といった強い用語で呼ばれる1つの理由は、インフレ分さえ補えない極端な金利であるためだ。

マークス氏も、そうした極端な低金利をなくすべきと示唆している。

インフレ率が2%なら、FF金利はそれを超える水準であるべきであり、そうなら実質FF金利はプラスになる。


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