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【短信】支援策が弱者を淘汰する:モハメド・エラリアン
2020年8月22日

アリアンツ首席経済アドバイザー モハメド・エラリアン氏が、米政府・中央銀行によるコロナ・ショックへの対策が生みつつある結果について警告している。


強い者がより強くより大きくなり、弱いものがより弱くほとんど消えかけている。

エラリアン氏がCNBCで、政府・中央銀行の支援策がもたらした意図せざる(?)結果を指摘している。

同氏は2つの原因があるという。

  • 弱者が携わる事業範囲で再始動が遅れている。
  • 強者はFRBが支える債券市場で低利の資金調達が可能だが、弱者が頼る銀行融資は貸出条件を厳格化している。

エラリアン氏は、こうした乖離が株式市場やトップ企業に有利に働いていると述べる。
一方、救われない層が多いことで、経済・政治に暗い陰を落とすと心配している。
同氏は、市場救済の手を少し緩め、より焦点を絞った支援に注力すべきという。

これまでの考えは、市場を通し、金融市場に働きかけ、それがトリクルダウンするというものだった。
それは機能しない。・・・
FRBはハイイールド債を買い入れるべきでない。
買い入れればゾンビ企業を生み出し、皮肉にも力のある小企業からマーケット・シェアを奪うリスクを生む。

エラリアン氏の考えは、単なる弱者救済ではないようだ。
同時に、実体経済を支えるべきルール、財・サービスの市場の健全性にまで考えが及んでいる。

小企業がやっているのは、単に大きな雇用主というだけでなく、包摂的な資本主義、包摂的な市場ベースのシステムに至る道なんだ。
もしも私たちが資本主義を維持したいなら、多くの人たちが参加する必要がある。
単に大企業だけのものなら、多くの人は参加できない。
・・・どんどん集中が進み、供給サイドの柔軟性が失われる。


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