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東京証券取引所アローズ 【短信】指数とファクターが引き起こす日本株スパイラル
2021年12月2日

このところMSCIの株価指数における日本株の比率が低下しているニュースについて、興味深い分析が紹介されている。


MSCIが日本時間12日に発表したスタンダード・インデックスの定期入れ替えで、日本株の新規採用は2銘柄、除外は15銘柄だった。
大和証券の試算では、指数に反映される30日の終値を基準に日本の株式市場から約2200億円の資金が流出する。
約22.7兆円の指数連動型資金が調整に動くと見立てる。

15銘柄の日本株がMSCIの指数から除外されたとBloombergが伝えている。
半年に1度の見直しで2桁の除外が3回続いているという。
資金流出につながる変更は今回で4回連続だという。
記事によれば「最高値を更新し続ける米国などに比べて、日本の相対株価パフォーマンスが悪化しているのが要因」。
もちろん、資金が流出すること自体、日本株の株価・出来高には悪材料となる。

Bloombergはさらに分析する。

(銘柄除外の)一因は、日本株が他の先進国市場、特に米市場に比べアンダーパフォームしているためだ。
この理由は、外国人投資家が景気循環株のような株より成長見通しの良いグロース株を好むためだ。

日本株が世界景気に対して極めて敏感であるのは周知の事実。
この景気循環株としての日本株の性格が、グロース人気の中で敬遠されている。
これが今スパイラルのような現象を生んでいる。

このため投資家は日本株を避けてきた。
それが今度はMSCIによる日本株ウェイトの縮小を招いてきた。

ファクターにより避けられるからパフォーマンスが劣り、パフォーマンスが低迷するから指数から除外され、さらにパフォーマンスが劣っていく。
真偽のほどは定かでないが、恐ろしいシナリオに出来上がっている。


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