著名投資家マーク・ファーバー氏が、拡張的金融・財政政策について悲観的な見方を述べている。
ユニバーサル・ベーシック・インカム(UBI)についていえば、欠点の1つは、現在拡大している以上に政府債務が増えることだろう。
ファーバー氏が月次書簡で、大きな政府を求める風潮について問題点を指摘した。
同氏が念頭においているのは、国債発行+マネタイゼーションやヘリコプター・マネーのような手法だ。
- 政策には得する人、損する人がいること。
- 政府債務が増加すること。
- 政府はいくらでも債務を拡大して大丈夫という考えは、その実行面で疑問があること。
- UBIは政府が国民を服従させる武器になりうること。
ファーバー氏は大きな政府を明示的に否定こそしないが、多くの問題点を見ているようだ。
ファーバー氏は市場へのインプリケーションを引き出すためにポール・チューダー・ジョーンズ氏の最近の発言を引用している。
「『私たちは史上最もばかげた金融・財政政策ミックスの中にあり、爆発的だ。
想像を超えており・・・ばかげた時代だ・・・
考えてみると、とても遠くまで来てしまった。』」
チューダー・ジョーンズ氏は、足元の拡張的な金融・財政政策から導き出される投資戦略を、リスク資産へのエクスポージャー拡大と結論した。
しかし、終末博士の結論は真逆だ。
両氏ともに政策を悲観視しながら、結論が真逆になるのが面白い。
両氏の違いは、今が極端な政策のサイクルのどこにいるかの認識の違いかもしれない。
どこまで遠くきたのかについては、私は自信がない。・・・
だから、私は株式へのエクスポージャーを減らしている。