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【短信】強い雇用統計で3月利下げは完全になくなる

2日発表の米雇用統計は市場予想を上回り、引き続き労働市場がタイトであることが確かめられた:


  • 非農業部門雇用者数前月比: 353千人(市場予想180-185千人)
  • 失業率: 3.7%(前月と同じ、市場予想3.8%)
  • 平均時給: 前年同月比+4.5%(市場予想+4.1%)、前月比+0.6%(同+0.3%)

利下げが遠のいたとして米金利は上昇、経済の強さを好感し米国株は上昇で反応した。


 
「ワオ!」

アリアンツ主席経済顧問モハメド・エラリアン氏のBloombergでの第一声だ。

以下、同氏の主な指摘:

  • 米国例外主義を助長する強さ。
  • インフレ懸念を高め、FRBにとって少し頭痛の種。
  • 3月利下げは完全になくなり、回数も3回にとどまるだろう。
  • 利下げ開始を6月と予想していたが、雇用統計で確度が高まった。
  • FRBは政治的ではないと考えている。

 
ローレンス・サマーズ元財務長官はBloombergで、強い雇用統計について「ショックは受けないが驚いた」と話した。

「とても強い数字だ。
これが示唆するのは、FRBの利上げにもかかわらず、経済には多くの強さが存在するということだ。」

以下、同氏の主な指摘:

  • 考えられる理由は中立金利が上昇したこと、支出の金利への感応度が下がったこと。
  • 感応度低下の原因として考えられるのは、GDPに占める住宅の低下、耐久財の長寿命化、政府債務による所得増。
  • (金融政策には)ラグがあるため、今後高金利が効いてくる可能性は残るが、確率は高くない。
  • インフレ加速の可能性を排除すべきではない。
  • 3月利下げは完全になくなった。

 
ブラックロックのリック・リーダー氏はBloombergで、強い労働市場の原因を産業構造に求めている。

「米経済はサービス志向経済だ。・・・
この雇用統計を見ると、ヘルスケアや教育など景気循環ではない産業が効いている。」

リーダー氏はイールドカーブのスティープ化が近いと予想する。

「完全雇用と物価の安定が実現すれば・・・私たちは今後数か月でPCEインフレ率が2-3%程度になると予想しているが・・・目標にかなり近づく。
利下げを開始でき、イールドカーブをスティーブ化できるだろう。」

予想するスティープ化は短期側の低下であり、債券全体への需要は十分にあると述べた。


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