ブリッジウォーター・アソシエイツのカレン・カーニオルタンブール氏が投資家に対し、空前の低金利を見て油断することのないよう説いている。
債券市場はとても明確なメッセージを送っている:
『(インフレは)大したことじゃない、一過性だ。・・・
一過性であり、政策立案者は行動しない。』
カーニオルタンブール氏がBloombergで、現在の債券市場が投資家に送っているメッセージを解説した。
同氏の主張は、このメッセージを鵜呑みにしてはいけないというものだ。
今年第1四半期はインフレ上昇・金利上昇の四半期だった。
インフレが上がるから長期金利が上がるというわかりやすい動きだった。
ところが、第2四半期になると長期金利はピークアウトする。
インフレは上昇を続けているが、FRBの主張する一過性との主張を市場はある程度受け入れたようだ。
長期金利が低下し、リスク資産は安心して上値をうかがう展開となった。
カーニオルタンブール氏は、投資家が債券市場のメッセージを鵜呑みにし「自己満足」に陥らないようにすべきと話す。
同氏によれば、債券市場のメッセージが「実現する確率はかなり低い」という。
カーニオルタンブール氏によれば、過去、投資家が債券市場に釣られた時期があったのだという。
1960-70年代のようにインフレが一過性でなかった頃、まさに債券市場はそうだった。
常に行動が遅れ、常に金利は予想より上昇した。
投資家は、債券市場が間違っている可能性に対する準備をすべきだ。
カーニオルタンブール氏は、予想以上のインフレをヘッジする方法として、物価連動債や金ほかコモディティを奨めている。