終末博士マーク・ファーバー氏が、そう遠くないうちに米国株市場がピークを打つと予想している。
多くの(文字通り)貧しい新興国経済の無数の人々の強さが、数少ない金持ちの西側諸国の能力の強さに今や匹敵してきたと言えるのではないか。
そして、この不安定な平衡状態が大きな緊張を生み出し、それが戦争に発展し、貧困を撒き散らす。
その過程で、米ドルと金融資産の価値を押し下げていくのだろう。
ファーバー氏が顧客向け書簡で、世界のパワーバランスの将来を予想している、
世界のGDPの6割が新興国経済によるものとなり、新興国のプレゼンスは確実に拡大している。
G7は影響力を減らし、BRICSは新たな国を迎え入れ注目を浴びている。
ファーバー氏はこの書簡で、いくつか動き始めそうな「不安定な平衡状態」を挙げている。
- 米国の通貨・資産への集中(先述)
- 米株式市場: 「エリート8」*のみが上昇し割高に。「小さな良くないイベント」でも下げうる。
(* Meta, Apple, Amazon, Netflix, Google, Microsoft, Nvidia, Tesla)
実質金利がプラスとなり、債券やMMFの競争力が増している。 - 実物資産: 1925年以降、特に1980年以降、金融資産に負けている。
仮に反転するなら、都会より田舎の不動産が上がり、新興国市場が上がる。
ファーバー氏は引用する形で、近いうちに2021年に始まった上昇相場がピークを迎えると予想する。
まず債券がピークをうち(つまり金利が上昇を始め)、次に株式がピークを打ち、最後に経済が悪化し始めるという。