アリアンツ首席経済アドバイザー モハメド・エラリアン氏が、ポートフォリオのリスクを減らしておくよう奨めている。
不確実性の源泉が制御しにくい分野に移りつつあるからだ。
スタートの状況にもよるが、たとえば私のポートフォリオが80/20(株式80、債券20)だったなら、今は少し(株への)投資を減らすだろう。
現在、FRBとは別に2つ大きな不確実要因が存在する。
エラリアン氏が30日CNBCでリスク・オフを推奨した。
同氏は、番組でFRBの話題が上がらなかった点を指摘。
FRB高官が多くの発言をしたのに、関心は高くないのだ。
「私たちはFRBの話を(今日)しなかった。
市場は、単にFRBの話ではないと理解したんだ。
貿易問題、財政政策への移行をどうするかがもっと重要だ。」
問題が金融政策だけで解決するなら単純だ。
何人かのFOMCメンバーがFOMCで賛成すればいいことだ。
しかし、問題が貿易や財政となると、とたんに話は難しくなる。
大統領府・議会で必要な意思決定をしなければならない。
エラリアン氏は、当面の金融緩和はすでに市場に織り込み済みだという。
「だから、いくらかリスク・テイクを小さくすべきと言っているんだ。・・・
だから、あなたが株式に大きなエクスポージャーを持っているなら、少し軽くするいい時期だ。
より割安なバリュエーションのものを探すとよい。」
低迷する欧州ではドイツによる財政政策が期待されているが、エラリアン氏によれば期待薄だという。
彼らの考えとは逆だし、そうすべきでない経済学的な根拠もある。
ドイツのサービス・セクターは良好だ。
問題は中国なんだ。
財政政策がその課題解決に助けになるか明らかでない。