ブリッジウォーター・アソシエイツのレイ・ダリオ氏が、シンガポールに投資と慈善活動を目的としたファミリーオフィスを開設するという。
「『(ダリオ氏は)これまで30年間、シンガポール・中国と素晴らしい関係を築いてきた。・・・
同氏は両国を尊敬し、その地域で起こりつつあることにワクワクしている。』」
ダリオ氏の声明をBloombergが紹介している。
すでにCEO、COOほかが決まっているといい、それなりの所帯の組織のようだ。
もっとも同氏の個人資産は150億ドル(約1.5兆円相当)とされているから、当然なのかもしれない。
ダリオ氏は先月、現地の資産運用に関する教育・研究機関Wealth Management Instituteに25百万ドルを寄付すると公表している。
このところ積極的に中国ビジネスを進め、投資家にも中国投資を奨めているダリオ氏だが、ファミリーオフィスの本拠地には(当然だが)中国を選ばなかった。
税制・永住権等について優遇があり、より自由な市場アクセスのあるシンガポールを選んだようだ。
米中関係が不透明な中、中国をターゲットとするにしても、米国からよりシンガポールからの方がアクセスしやすいということもあるのだろう。
本来、お金持ちで徳の高い人たちには、借金の多い国で高い税金を払ってほしいものだが、なかなかそういうわけにはいかないようだ。