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ハワード・マークス 【短信】ハワード・マークス流ディストレストとは

オークツリー・キャピタルのハワード・マークス氏のインタビュー続き: オークツリーのディストレスト投資の本質。


「潮目が変わったというのは、今では株式リターン並みのリターンを債務性投資から得ることができ、絶対リターンがかなり寛容になっているということ。
よいリターンを得るのにレバレッジも要らない。
レバレッジのない債務性投資ポートフォリオから株式並みのリターンがリスクが制御された中で得られる。
債務への投資は株式投資よりかなりあてにできる(dependable)。」

マークス氏が「Sea Change」の趣旨を説明した。
同氏は、ディストレストへの投資を株式投資より「あてにできる」と主張する。
株式投資のリターンがいわゆる《Mr.マーケット》の気まぐれに任されるのに対し、クレジット投資のリターンは契約・法律上の権利であることを指したものだ。

日本ではあまり馴染みのないディストレスト投資とはどのようなものなのか。
もちろん様々な形態があろうが、オークツリーのディストレスト投資とはどのようなものか。
マークス氏は、共同創業者ブルース・カーシュ氏から持ち掛けられたアイデアを回想している。
当時、マークス氏はすでにハイイールド債投資で10年の実績を積んでいた。
例えば、破産で元本の10%に下落したクレジットに投資し、破産処理の過程で30%を回収すれば3倍になる。
カーシュ氏は、自己勘定でなく顧客のためにファンドを組成しようと提案したのだという。

オークツリーは、いわゆるハゲタカ・ファンドとは一線を画す投資を原則にしている。

私たちの大原則は、良い企業だがバランスシートが悪い企業への投資だ。
良くない時期には、よい企業、よい製品、よい経営陣なのに、ただ債務過多に喘ぐ企業が見られる。
要は良い企業だがバランスシートが悪い企業は簡単に直すことができる。
必要なのは破産処理だけだ。

マークス氏は、自分たちが「ターンアラウンドの芸術家」ではないと言い切っている。
「よい企業、よい製品、よい経営陣」にターンアラウンドは必要ない。

興味深いのは、ウォーレン・バフェット氏との共通点と相違点。
バランスシートの考え方だけが対照的で、事業の内容が重要との考えは共通するように感じられる。


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