ウォール街

 

【短信】ドル調達コスト上昇とスクイーズ

沈静化したと見られていた米ドルの調達コストだったが、再び上昇の気配があるという。
背景には、日欧から米国へのマネー・フロー増の見通しがある。


最近数週間でドル調達はますますコスト高になってきた。
世界のマネー市場ではスクイーズが見られ始めている。

Bloombergが、米ドルの対ユーロ・ポンド・円のクロスカレンシーベーシスが上昇しつつあると報じ、その原因を挙げている:

  • 米財務省によるTビル発行増が見込まれ、投資家がドル資金を準備し出した。
  • 日欧での金融緩和・Brexitが予想され、ユーロ・ポンド・円が売られやすい。
  • T-ビル大量発行で米短期金利が上昇すれば、ベーシスも上昇する。

もっとも、米市場ではリスクを嫌った資金が米国債に向かう傾向も見られることから、短期金利上昇の要因は大きくないとの見方もあるようだ。

記事では、GPIFによる為替ヘッジ付き外債投資についても触れ、日本の投資家が為替ヘッジを増やす可能性を示唆している。
ベーシス上昇によりヘッジ・コストが大きくなれば、ヘッジ付き外債投資の収益性は低下していく。
これが日本の投資家に「利回りハンティング」を強い、米国債よりリスクの高い米社債市場へと追いやっているという。

米社債市場は次の景気後退期のリスク顕在化が心配されている市場だ。
ジェフリー・ガンドラック氏スコット・マイナード氏ら名だたる債券投資家がこの市場を危ぶんでいる。
とりわけBBB格の債券については、景気後退とともに《堕ちた天使》になるとの心配が持たれている。


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