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【短信】タカ派とハト派のリスク分析:ローレンス・サマーズ

ローレンス・サマーズ元財務長官がパウエルFRB議長・ブレイナード副議長の指名を祝福し、その上で金融引き締め加速を提案している。


「私なら、すぐにMBS買入れを終わらせるだろう。
これは住宅市場のインフレ以外に目的を見いだせない。
私なら、テーパリングを約3か月で終わらせるだろう。
現状が継続しうることを勘案し、年初の遅くないうちの利上げを試みるだろう。」

サマーズ氏がBloombergで、仮に自身がFRB議長ならば金融政策のかじ取りをどうするか問われて答えた。
同氏の答からは、インフレに対する警戒心が強くうかがわれる。

バイデン大統領は22日、パウエルFRB議長の再任、ブレイナード理事の副議長昇格の指名を決めた。

サマーズ氏はこの2人を称賛し、指名を強く支持した。
その一方で、金融政策については引き締め加速の注文を付けた形だ。

サマーズ氏は、タカ派・ハト派のいずれのアプローチをとるべきか「リスク分析」を披露している。

インフレを放置しそれに陥れば、ポール・ボルカーが1970年代・80年代初めにやったのと同じことを少なくとも小規模にやらざるをえなくなる。
それは大きなコストをともなう。
一方、ジャネット・イエレンがFRB議長時代にやったように利上げを急ぎすぎれば、コロナが経済に悪影響を及ぼさなくなる前にUターンし、利下げに戻ることになる。

小ボルカー・ショックを引き起こす前者より、利下げに逆戻りする方がリスクは低いとし、金融引き締めの方がリスクが小さいと結論している。
サマーズ氏は、金融政策の効果にラグがある点を船舶の操縦に例えている。

「言い換えれば、とても大きな船を操縦する時には、ゆっくりとしか進路を変えられない。
障害物が見えたら、それに近づくはるかに前に舵を切らないといけない。
それが金融政策だ。」


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