【短信】サドがマゾに勝るとは限らない:ローレンス・サマーズ

ローレンス・サマーズ元財務長官(現ハーバード大学教授)が、トランプ政権による中国の為替操作国指定を批判した。
人民元安はトランプ政権自身が生み出しているという。


(クリントン政権下での中国の為替操作国指定は)中国が自国通貨を減価させるために大量の為替介入を行っていたためだ。
結果として人為的で大幅な通貨安が起こり、それが諸外国に対する大きな貿易黒字を支えた。
現在、中国が為替市場に介入しているのは通貨安のためではなく通貨高のためだ。

サマーズ氏がCNBCでトランプ政権を批判した。
米財務省は5日、中国を為替操作国に指定した。
中国の為替操作国指定はクリントン政権下の1994年以来。
為替操作国に指定されると、経済政策の対象となる。
とはいえ、トランプ政権はその順序をひっくり返して関税などの経済制裁を先行させてきた。

サマーズ氏の批判は、そもそも中国の為替介入が通貨安とは逆の目的であったとするものだ。
同氏は、米国の政策は米国を豊かにするためにあるべきとし、他国を貧しくするためにあってはならないと問うた。

「サディズム政策がマゾヒズム政策に勝るかどうか試すのは正しいことだとは思えない。」

辛口の皮肉がスタジオで苦笑を誘った。
笑ってくれてよかった。
誰も付き合ってくれなければ、最悪のおやじギャグになるところだった。
この人は口が滑ってハーバード大学学長の座を失ったから、注意が必要だ。

サマーズ氏は、この数日の人民元安の原因を尋ねられると、市場の自然ななりゆきに任せたためと推測した。
そして、それこそ米国が中国に求めてきたことだと指摘した。

ある国の輸出の能力に大きなネガティブなショックが及んだ場合、その国の通貨は下落する傾向にある。
米政権が中国の輸出の能力に大きなショックを与えているんだから、何も驚くことではないんだ。


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