マーク・モビアス氏がいつものようににこやかに、最近の暗号資産や米国株の下落についてコメントしている。
「言われているのは、たくさんの人が暗号資産に願いをかけていたということ。
一般社会の人々、いつもは株式市場に関係しない人々だ。
そこに、暗号資産のクジラたちが、そろそろ売り抜けようと一斉に売り始めた。
もちろん彼らは悲観的になり持っている株式も売っているんだ。」
モビアス氏がCNBCで、最近の暗号資産の急落が株式市場に波及した可能性を匂わせた。
モビアス氏の金(Gold)好きは有名。
かつて暗号資産に理解を示しそうな時期があったが、結局は極めて否定的なスタンスを貫いてきた。
だから、現在の暗号資産の急落にもたいした興味はない。
ただ、それが株式市場に波及するなら困りものだ。
希望を失う人が増え始めている。
先述の暗号資産は先行指標だと考えている。
S&P 500はおそらくさらに下げるだろう。
モビアス氏は、米市場の下落がまだしばらく続くとの見通しを示した。
もっとも、この老投資家は地合いが悪いから悲嘆にくれるといったタイプではない。
でも、正しい銘柄を拾える限り、これはバーゲンを拾う絶好の機会だ。
いつも楽観を忘れないモビアス氏らしい発言だ。
同氏の発言は常に正しい銘柄選択の必要性で貫かれている。
それが実現できるかぎり、大概の投資環境には対応できると考えているのだろう。
それどころか今、モビアス氏は心から状況を楽しんでいるのかもしれない。
以前、米No.1の一般紙USA Todayで10の投資格言に選ばれた同氏の発言を紹介しよう。
私は、市場が下がっている時により幸福を感じる人間だ。
景気後退・大災害・革命の話が聞こえてくると、チャンスがやってくるとわかるんだ。