コモディティ王デニス・ガートマン氏が、30年以上にわたり発行してきた日刊のニュースレター「The Gartman Letter」を停止する。
引退を告げる時が来た。・・・
万人に簡単にたくさんの情報が与えられるようになり、私たちの努力は難しく、同時に簡単になった。
これに税・規制上の義務が加わり、過去やってきた事業を停止することを選択した。
ガートマン氏が金曜日の「The Gartman Letter」で同レターの停止を宣言したとBloombergが伝えている。
30年以上にわたり毎日まとまったニュースレターを発行するのは並大抵のことではない。
その努力にも終わりがきたということだろう。
文面からうかがわれる一端は、インターネットに玉石混交の情報が溢れる時代、購読料をもらって情報を売るのが難しくなったということだろうか。
投資に関する限り、よほど独特な情報を独占しているのでなければ、生の情報を売って商売をするのは至難の業だ。
情報を組み合わせ、誰よりもわかりやすい解説、誰よりも当たる予想をしなければ、そうそう顧客はお金を払ってくれない。
星の数ほどいるコメンテーターの中で、ガートマン氏は勇気のある、それでいてまともなコメンテーターであった。
勇気ある予想は過去数年裏目に出ることも多く、それは彼のニュースレターにとっても打撃だったのかもしれない。
当たらない予想屋にギャンブラーは薄情だったのだろう。
日刊のニュース・レターを停止しても、その他の活動は「すぐに忘れられないために」継続するのだという。
メディアへの出演のほか、隔週のレポートも予定しているから、当面は今までどおり楽しませてくれるのかもしれない。