海外経済 政治

【短信】ガソリン価格引き下げは逆効果:ローレンス・サマーズ

ローレンス・サマーズ元財務長官は、バイデン政権がガソリン価格上昇を牽制していることについて、あるべき方向性と逆と苦言を呈している。


バイ・アメリカン、関税引き上げ、様々な規制、いわゆる労働者本位の貿易政策についてはあまり正しい感じがしない。
バイデン政権の政策の目的は、ほとんどのものの消費者物価を引き上げ、労働者を助け、企業を助け、そしてガソリン価格を引き下げようとしているように見える。
エネルギー消費は家計が行う最も有害な消費と考えており、他の物価が上昇する中でその価格を引き下げようとするのは大いに問題だろう。

サマーズ氏がBloombergで、バイデン政権の政策のうちのいくつかに苦言を呈している。
同氏はこれまで数十年民主党を支えてきたが、現政権になってからは外から注文をつける役割に回っている。
今回のテーマは物価上昇下におけるガソリン価格だ。

サマーズ氏は言い切った。

「化石燃料の価格は米経済の中で最も上昇させるべき価格だ。」

米国家経済会議は11日、米連邦取引委員会にあてて「あらゆる手段を講じて米ガソリン市場を監視し、関係する違法行為を指摘」するよう求めている。
もちろん違法行為を正すのは当然だが、皮肉にもガソリン価格上昇は大局的には望ましい方向性にある。
化石燃料への依存を減らすのが是であるとすれば、価格を下げるのではなく、法に適う方法で価格上昇を促し、需要を減らしていくべきなのだろう。
一方で、車社会である米国において、今はまだガソリン価格は庶民の生活に直結する費用項目だ。

サマーズ氏は、インフレ昂進の可能性がゼロでない中、物価政策のバランスを説いている。

概してインフレ期におけるガソリン価格の正しい方向性は上方であり、他のほとんどの価格の正しい方向性は低下だ。
政策は重要な観点において逆方向を向いているように見える。


-海外経済, 政治
-,

執筆:

記事またはコラムは、筆者の個人的見解に基づくものです。記事またはコラムに書かれた情報は、商用目的ではありません。記事またはコラムは投資勧誘を行うためのものではなく、投資の意思決定のために使うのには適しません。記事またはコラムは参考情報を提供することを目的としており、財務・税務・法務等のアドバイスを行うものではありません。浜町SCIは一定の信頼性を維持するための合理的な範囲で努力していますが、完全なものではありません。 本文中に《》で囲んだ部分がありますが、これは引用ではなく強調のためのものです。 その他利用規約をご覧ください。