オークツリー・キャピタルのハワード・マークス氏が、インフレの懸念とそれに対する備えについて明かしている。
私は心配している。
理論上は、お金を刷りすぎると、それがインフレを引き起こす。
マークス氏がKorean Investorsのインタビューで、インフレへの懸念を漏らした。
ただし、同氏はいつも冷静沈着だ。
机上の空論で右往左往したりはしない。
「これまでのところ、政府の行動はインフレを引き起こしていない。
世界の多くの国がインフレを望んでいるのに、それを生じさせることができていない。
だから、私にはわからない。
長い間、たくさんの人がインフレについて間違ってきた。」
わからないものはわからないと自覚するのがマークス氏のやり方だ。
それを認めた上で、推測と現状の対応状況を明かしている。
私の推測では、インフレが起こると思う。
私はインフレについていかなる仮定も設けておらず、私たちの投資において何も行っていない。
もっとも、オークツリーの主戦場はディストレスト債。
そこにインフレを勘案する余地は大きくないのかもしれない。
また、ディストレスト債は投資時期にアップサイドが存在する(額面を大きく下回っている)ため、インフレに対抗する余地があるということかもしれない。