ジム・ロジャーズ氏があるコンファレンスで話した内容の骨子。
総じて従前どおりの内容になっている。
2008年は過剰債務のために悲惨な時期を迎えた。
そして2008年以降、債務は至るところで鰻登りだ。
もう債務がいくらあるかも把握できないほどだ。
ロジャーズ氏がロイター主催のコンファレンスで、従前通り、世界中での債務急増に対し危機感を述べた。
同氏は2021年最大のリスクを米政府の債務とFRBの貨幣増発だとし、今後10年は人生で最も困難な時期になると話したという。
ジャネット・イエレン氏の財務長官就任でこの傾向は継続するという。
「ジャネット・イエレンが次の財務長官なら、彼女は喜んで貨幣増発・財政支出を行うだろう。」
イエレン氏についてはFRB議長時代にいわゆる高圧経済が選択肢になりうるとの考えを表明するなど、ハト派の印象がついて回る。
ロジャーズ氏も、イエレン氏をハト派と見ているようだ。
一方で、イエレン氏はFRB議長在任中に金融政策の正常化を進めるなど、ただただ拡張的政策を採ればよいという考えとも一線を画している。
今度は財務長官の立場で、救済・経済刺激と財政の持続性の間の難しいかじ取りを迫られることになる。
その他、総じて従前と同じスタンス:
- ドル相場: ドルに強気。
弱気派が多く、上昇につながる可能性がある。 - 貴金属: 金・銀は様子見。下がれば買う。
相対価格は過去と比べて銀の方が安く、銀を多く買いたい。