【短信】アスパラガスを育てる前に:デニス・ガートマン

デニス・ガートマン氏が、トランプの従者のようなニュース・キャスターの番組進行に極めて賢く対応し、コメンテーターとしての非凡な才能を見せつけている。


「間違いない。
(米中交渉の)第1段階が合意・署名・実施されることが必要だ。
大統領はそれを必要としている。」

ガートマン氏がFOX Businessで、米中交渉の通商部分の第1段階の合意が年内に成立するとの見通しを述べた。
この合意では、米国の対中関税の一部撤廃と引き換えに、中国が米国の農産品等の輸入を増やすと見られている。
米中摩擦の本質的部分から遠いテーマであるため、日本では《部分合意》などと報じられてきた。
今回米メディアの多くは、《部分》でなくホワイトハウスが使っている「第1段階」というもう少し前向きな言葉を用いている。

この日は無理やり言わされた感もあったガートマン氏だったが、しかし、この人は並みのコメンテーターではない。

「年末が過ぎ年が明けて、第2・第3段階がどうなるかは別の問題だ。
年末までに『第1段階』(の合意)は署名されるだろう。」

と言い添えている。

キャスターは、話題をトランプ政策の賛美からマイナス金利政策の攻撃へと移す。
米国ではとにかくマイナス金利の評判が悪い。
採用している日欧の経済が振るわないことが最大の根拠になっているようだ。

ガートマン氏は、ここでもうまくテーマをすり替えている。
欧州のマイナス金利を批判するのではなく、自国の規制緩和をほめるやり方だ。
(これは、トランプ政権を称賛することになるので、キャスターからも受け入れられやすい。)

米国がやっているのは規制を減らすこと。
欧州がやっているのは規制を増やすこと。
・・・欧州ではアスパラガスを育てるのに35ページもの規制があるんだ。


 - 海外経済, 政治