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【短信】もはや中国どうこうじゃない:ジェフリー・ガンドラック
2020年5月17日

ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏が、中国憎しで目の曇ったメディアを嗤い、米経済の問題の本質を暗示している。


金融メディアの語り部たちが、中国が米国に対し『切り札』を持っていると断言しているのを聞いて笑うしかなかった。
中国が米国債を1兆ドル保有し、『報復』のために売るかもしれないからと言うんだ。
何をいまさら・・・、4月だけで米国債はその金額だけ『販売された』んじゃないか。

ガンドラック氏が16日ツイートした。
もちろん同氏は米国債の増発に不安がないといいたいのではない。
むしろ逆だ。
ガンドラック氏は、米財政悪化と債務拡大を警告し続けてきた。

仮に米中対立をいったん忘れたとしても、最近の米財政悪化は中国や日本など諸外国の米国債に対する見方に複雑な影響を及ぼしているはず。
つまり、中国が米国債を売るかどうかを別としても、中国の米国債に対する食欲が減退するなら、それだけで問題だ。
ならば、ガンドラック氏はなぜ金融メディアの論調を嗤うのか。
それは、問題の大小の取り違えにある。

中国の米国債保有などもはや問題の一部でしかなくなったのだ。
コロナ対策のための米連邦政府の資金調達が3兆円+アルファとなるなら(おそらく州ほかの借金も莫大に増える)、これに応じられる国・投資家が出てくるとは考えにくい。
この莫大な米国債・地方債を買うのはただ一人、FRBである。

ガンドラック氏は、この構図こそ問題の本質と考えているのだろう。
米経済が長期低成長を続けるなら別だが、ある程度の経済回復を遂げるなら、この債務と構図が平穏な形(インフレ昂進のない形)で継続するのは難しい。

ガンドラック氏は13日、心配される「長期的帰結」が、そう遠からず訪れるかもしれないとツイートしている。


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