もちろん《永遠のブル》ジェレミー・シーゲル教授は強気だが、少しいつもと違うような気配がなくもない。
出てくるデータはまだかなり強い。
シーゲル教授がウォートン・ビジネス・ラジオで、足元の米経済はまだ強いと分析した。
マネーサプライや金利上昇の住宅市場への影響など心配な点はあるとしたものの、経済の実績データは概ね強いという見立てだ。
第3四半期の企業業績についても、シーゲル教授は「大丈夫(OK)」と表現した。
ただし、その直後で「マチマチ(mixed)とも付け加えている。
3週間の空白を経てようやく決まった下院議長について、シーゲル教授は、11月中旬の政府閉鎖を回避するよう試みると予想する。
新議長が右派であるために強硬路線を採るとの意見もあるが、教授は、そうした見方は悲観的すぎると話した。
これは結果次第でポジティブ・サプライズになりうる点かもしれない。
11月1日のFOMCについての予想は従前どおり。
利上げは見送られ、12月についてもデータ次第のスタンスを続けるという。
最近、シーゲル教授が米経済の強さを話す時「まだ(still)」という言葉を入れることが多くなった。
やや勘繰りたくなる言葉遣いだ。
また、今回の番組では、教授が米国株市場の先行きについて直接的に予想を述べていない。
この時間的変化には何か意味があるのだろうか。
それとも、このところFPがさんざん言ってきたような《教授に短期予想をさせないで》というような声が届いたのだろうか。