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日本銀行 【書評】非伝統的金融政策 政策当事者としての視点

宮尾龍蔵 東京大学教授が非伝統的金融政策の理論的説明を試み、論点を解説した本。
教授は2010-2015年の間、日銀政策委員会審議委員を務めた。


IS-LMモデルに始まり、いくつかの経済モデルを用いて異次元緩和のメカニズムを可視化しようとしている。
流動性の罠、量的緩和、マイナス金利などの理論的説明を勉強し直したい人にはぴったりの書物だ。
経済学部の専門課程の学生程度の知識があれば、容易に楽しみ学ぶことができるだろう。

一方、正統的な経済書であるゆえに、最先端の実務家からすれば物足りないだろう。
正統であるゆえに内容はバックワード・ルッキングにとどまっている。
ファジーな将来を具体的に予想する書ではない。
多くの実務家・投資家の関心の的は異次元緩和の出口で起こることだろうが、本書は具体的な未来を見せてくれるわけではない。
(そういうことを目的としていない。)
2012年の出版物なら実務家・投資家も飛びついただろうと思うと少し残念だ。


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