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【参考】次は米国、マイナス金利と金の関係:ジェフリー・ガンドラック
2019年11月22日

債券王ことジェフリー・ガンドラック氏の9月12日の講演の様子をダブルライン・キャピタルが公表しているので、既報の内容も多いが引用し復習しておこう。


1980年代の世界一はどこかといえば日本だった。・・・
景気後退が1990年代にやってきた。・・・
そして二度と再び戻らなかった。

ガンドラック氏がロンドンでの自社イベントで、株式市場に3たび繰り返したパターンを紹介している。
(同様の内容はCNBCインタビューでも話していた。)
まず1つ目のケースは日本。
その次は、ユーロ圏への期待が高まった1999-2000年の欧州だった。

「欧州はそこで栄光の日々を迎え、2000年代初めの景気後退で勢いを削がれ、そして二度と再び戻らなかった。」

そして3つめが、世界金融危機が始まるまでの新興国市場だ。

「今世紀は新興国市場の世紀などと言われたが・・・世界的な景気後退で壊滅し・・・そして二度と再び戻らなかった。」

そして今、世界の株式市場で群を抜いているのは米市場だとガンドラック氏は話す。
同氏は相対的に米国株が上昇している原因として、諸外国と比べはるかに企業収益が改善している点を指摘する。
その改善をもたらしているのは「真実の利益」が上がっていること、金融エンジニアリング、大幅な法人減税だという。
その上で、今後起こることをこう予想した。

私が疑っているのは、次の景気後退がやってきた時、米国がやられる番じゃないかということだ。
そして、米市場が戻ってくるのには長い時間がかかると考えている。

なぜ、ダブルラインがこのビデオを今になって公表したのかは不明だ。
最近、ガンドラック氏とともにダブルラインの旗艦ファンドの共同運用者を務めるアンドリュー・スー氏は、今後12か月のうちに景気後退入りする確率予想を75%から40%に修正している。
景気後退懸念がやや低下したのだから、米市場の危機も遠のいたのだろう。
もっとも、弱気相場が景気後退に先行することを考えれば、急を要する可能性がゼロとなったわけではない。

また、ロンドンでの講演でガンドラック氏は、金価格とマイナス利回りの債券残高の間の高い相関関係について指摘している。
(これはNew York Magazineインタビューでも指摘していた。)
ただし、当時、金価格が1,600ドルを超えて上がるのは難しいともいっていた。
その指摘はピタリと当たっている。

その後、事態はすでに変わっているのかもしれない。
ロンドンでの講演の翌週、米市場はレポ市場の金利急騰に見舞われている。
ガンドラック氏はこの時、短期金利沈静化のためのQEをFRBが実施すると予想。
FRBは「QE」という言葉を使うのを嫌がっているが、ガンドラック氏の予想どおりバランスシートの再拡大に着手した。
これは目的からしても債券利回りを上げるというよりは下げる方に働くだろう。

さて、9月から失速気味の金相場だが、過去の相関は持続するだろうか。
そして、マイナス利回りの債券は今後も増えていくのだろうか。


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